世代と国境を超えた温かなひととき――感謝と絆を紡ぐ特別な日
3月のある日、私たちは熱海市伊豆山にある地域の子ども食堂からご招待いただき、地域の交流会に参加しました。
小さな子どもからご年配の方、子ども食堂の方のご縁で、神奈川県湯河原で農家体験をしている外国の方々が参加。ボランティアの方が作ってくださったカレーを囲み、まるで一つの大きな家族のような空間でした。
初めてお会いする方も多い中、「美味しいね~!」と、食事をしながら笑い合うひととき。ピアノの優雅な演奏が響く中、地域の卒業生たちをお祝いし、OBJからも感謝の気持ちをご挨拶させていただきました。
イベントが終了した後も、子どもたちは公民館に残り、ボール遊びや鬼ごっこに夢中に。
思いきり駆け回る姿を見て、この公民館が彼らにとって「安心して過ごせるかけがえのない場所」であることを改めて感じました。
忘れもしない、2021年7月3日。
あの日、熱海市伊豆山を突如襲った大規模な土石流。
記録的な大雨によって山の斜面が崩れ、土砂や流木が住宅地をのみ込みました。
家々は押し流され、尊い命が失われ、住み慣れた町は一瞬にして姿を変えました。多くの方が避難を余儀なくされ、町には深い悲しみと不安が広がりました。
この未曾有の災害を受け、OBJは翌日から現地に入り、災害支援を開始。土石流によって遊び場を失った子どもたちのために、公民館をお借りし、新たな居場所作りに取り組んできました。
それから約3年半——。
地域の皆さんを始め、日頃支援や祈りを届けてくださる多くの方々のおかげで、こうして活動を続けることができています。
今、公民館は子どもたちだけでなく、地域住民の皆さんにとって心を寄せ合える大切な場所となり、そこにはいつも笑顔と温もりがあふれています。
この場を守り続けることができるのは、地域の皆様、そして私たちを支えてくださるすべての方のおかげです。
心からの感謝を込めて、歩み続けます。
「誰ひとり取り残されることのない社会」 を目指して――。
支援の輪を、想いのバトンを、これからもつなげていきます。