令和8年熊本地震|水道復旧の先に残る困りごと
熊本県宇城市の「有料老人ホームつばさ」へ、大人用のおしりふき2,880枚を届けました。
地震から約1か月。施設では水道が使えるようになっていたものの、減圧給水が続き、通常どおりの介護環境には戻り切っていませんでした。
減圧給水とは、配水量を調整するため、通常より水道の圧力を下げて給水することです。蛇口から水は出ても勢いが弱く、一度に使える水量が限られるため、洗浄や清拭など多くの水を必要とする介護では、日常業務に影響が残ります。宇城市では8月28日に市内すべての断水が解消しましたが、減圧給水が全面的に解除され、通常の水圧に戻ったのは9月10日でした。
OBJでは地震後、宇城市内の福祉施設へ被害状況や残るニーズを確認。8月28日に「有料老人ホームつばさ」へ状況を伺ったところ、減圧給水のなかで介護を続けるため、大人用のおしりふきが不足していることが分かりました。
おしりふきは、排泄介助の際に利用者の身体を清潔に保つために欠かせない介護用品です。水を十分に使いにくい場面を補いながら、衛生を守る役割も担います。
そこで、トイレに流せる大人用おしりふき2,880枚をその日のうちに準備。8月31日、予定どおり施設へ届けることができました。
「現在、施設は水は出るようになりましたが、減圧給水のため、おしりふきが不足気味でした。本当に感謝いたします」
とのご連絡をいただいています。

減圧給水が続くなか、利用者の清潔と日々のケアを支える大人用おしりふき2,880枚をお届けしました。
復旧の途中にある日常へ
「水道が復旧した」と聞くと、以前と同じ生活に戻ったように感じられるかもしれません。しかし、通水が再開しても、水圧や水量が十分に戻るまでには時間がかかる場合があります。
今回も継続的な聞き取りによって、外からは見えにくい介護現場の困りごとを確認し、必要な支援につなげることができました。衛生用品が確保されることは、利用者の清潔で安心できる暮らしを守るとともに、通常とは異なる環境でケアを続ける職員の負担や不安を和らげることにもつながります。
今回の支援も、熊本地震支援へご寄付をお寄せくださった皆さまによってお届けすることができました。温かいご支援に、心より感謝申し上げます。