令和8年熊本地震|2食から3食へ――変わった日常を支える食料支援
災害によって一つの建物が使えなくなると、その影響は、そこで過ごしていた方々の生活全体へ広がります。
熊本県宇城市にある「リバティ宇城」は、障がいのある方6名が生活するグループホームです。
今回の熊本地震により、利用者の皆さんが日中に通っていた就労支援施設の建物が被災。通所することができなくなり、日中もグループホームで過ごす生活へと変わりました。
それによって生じたのが、毎日の食事をどのように確保するかという課題でした。
朝・夕の2食から、朝・昼・夕の3食へ
平時、グループホームでは朝食と夕食を準備し、利用者の皆さんは日中、就労支援施設で過ごしておられます。
しかし、地震後は朝、昼、夕の3食すべてをグループホームで用意する必要が生じたのです。
6名分の昼食が加われば、1日だけでも新たに6食、1週間では42食分が必要になります。食材の確保に加え、調理や片付けの負担も増えました。
また、施設長がほぼ一人で利用者の皆さんの生活を支えており、見守りや対応のため、施設を離れて買い出しに行くことも容易ではありません。近隣で利用できる店舗も限られていました。
そこで必要とされていたのは、調理の負担が少なく、すぐに食べることができ、保存もしやすいおかずでした。

届いた物資とともに。焼き鳥の缶詰やパックご飯など、すぐに食べられる物を中心にお届けしました。
すぐに食卓へ出せるものを
8月19日に施設の状況と必要なものを確認し、焼き鳥、魚、肉類などの缶詰などのほか、パックご飯を手配しました。
缶詰やパックご飯は長く保存でき、必要なときに少ない手間で食卓へ出すことができます。買い出しが難しい状況でも、施設内に備えておくことで、利用者の皆さんの食事を支えられます。
あわせて、アルコール除菌ウェットティッシュと給水用バッグも送りました。日々の衛生管理や、断水などへの備えとして活用していただくためです。
届ける物資を一律に決めるのではなく、そこで暮らす方々の生活がどのように変わり、いま何が負担になっているのかを伺う。そのうえで、実際の暮らしに合ったものを選びました。
「支援物資ありがとうございました」
8月24日、届いた物資を前にした利用者の皆さんの写真とともに、受領のご連絡をいただきました。
皆さまから寄せられたご支援が、保存食や日用品となり、6名の方が暮らすグループホームへ確かに届いています。
一つひとつは身近な食品や日用品です。しかし、それらが備えられることで、施設を離れにくい状況でも、毎日の食事と生活を守ることができます。
建物の被害だけでは見えない、暮らしの変化
リバティ宇城の建物そのものが、大きな被害を受けたわけではありません。
しかし、利用者が通っていた就労支援施設の被災により、日中の過ごし方が変わり、グループホームに求められる食事や支援も増えました。
災害の影響は、被害を受けた建物のなかだけにとどまりません。通所先や取引先、交通、物流など、日常を支えていた一つのつながりが途切れることで、別の場所に新たな困りごとが生じることがあります。
特に小規模な福祉施設では、それぞれの事情や必要が、地域全体の情報だけでは見えにくい場合があります。
だからこそ、施設ごとに状況を伺い、利用者の暮らしにどのような変化が起きているのかを確認することが大切です。
届けた後も、変化する必要を確認する
就労支援施設の再開状況や、利用者の皆さんの生活、グループホームの負担は、今後も変化していきます。施設と連絡を取りながら状況を確認し、新たな必要が生じた場合には、追加支援を検討していきます。
目の前の食事を支えること。
そして、少しずつ日常を取り戻していく過程にもつながり続けること。
利用者の皆さんが安心して毎日を過ごせるよう、これからも必要な支援をつないでまいります。