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【熱海復興コミュニティ支援】訪問後の3、4日は気分が晴れやかに

熱海土石流災害緊急支援から続けてきた戸別訪問。発災後より町内会の方々と協力し、一人暮らしの高齢者の方や、移住して間もない方々のところへ定期的に訪問を続けてきました。皆さんだいぶ表情も話題も明るくなってきていますが、心の回復は人それぞれであることを感じます。

熱海戸別訪問

この日は猛暑の中、3軒の戸別訪問を予定していました。午前中は山手側の2軒のお宅へ。仲道公民館を出発し、伊豆山神社横の長い坂を上ります。上りきったところ、災害現場へ続く通行止めの道を横目に、下ったところが1軒目のIさん宅。玄関前から土石流災害現場が見えるお宅です。

熱海通行止め

公民館でお弁当作りをする時には、坂を上り下りしてご近所さんの分まで持っていってくれるIさん。私たちの訪問を楽しみにしてくださっています。先月は留守が続いてお会いできなかったので「久しぶりだね!顔見ないから寂しかったよ。」といつもの笑顔と冷たいお茶で迎えてくださいました。7月にはボランティアでしている草刈りの際、大けがをされて通院が続いていたとのこと。「1年前は(病院までの)道路が通れなかったでしょ。怪我にはびっくりだったけど、すぐに病院に行けてよかったよ。」と、復旧を実感した出来事だったと仰っていました。今はだいぶ傷も治って元気にされていて、「来月はお弁当作りするでしょ?また頑張るよ~」と楽しみにしてくださっています。

熱海戸別訪問

今回はOBJフードバンクからのお米とお茶を持って、坂を下ったもう1軒のおばあちゃん宅にもお届けし、とても喜んでいただきました。

熱海戸別訪問

お昼休憩をはさんで午後には海側へ。「Kさーん」と外から声をかけるとやはりいつも通りの笑顔に迎えられました。
「来てくれるのがすっごく待ち遠しいの。一人だからテレビしか相手がなくて。」
そう言って30分くらい会話をしたところで、
「でもさ、9月で終わりなんだよね。しょうがないもんね。わかってるんだけどさ・・・」
と寂しげな表情に。

1年前よりこの活動は今年9月で終わることを予定していましたので、どうお伝えしようかと考えながら迎えた8月でしたが・・・地元の方々から”続けてほしい”とのお声をたくさんいただくようになって、実は継続することが決まったところでした!

熱海伊豆山

そこで、
「Kさん、実は10月からも来れるようになりそうなんです。まだ続けて来ると思うからよろしくお願いしますね。」
とお伝えしたところ、
「ほんとに???!!!」
とみるみるうちに嬉しそうなお顔に早変わり。希望の光が照らすとはこのことかと思ったほど、寂しげだった表情がパッと明るくなった瞬間でした。

「あなた達が来てくれるとね、そこから3日、4日はルンルンな気分で過ごせるのよ。周りもいなくなってテレビしかないでしょ。毎日毎週でなくてもね、1か月に1回でも、こうして来てくれるのはほんとに嬉しいのよ!」

さらに
「子ども達を連れていて”トイレ!”なんていう時はさ、遠慮なくうちにおいでね。シャワーもあるし、あなた達も子ども達も大歓迎なんだから」
と続けてくださって、喜びと優しさの連鎖を感じたひと時となりました。

熱海戸別訪問

実際に足を運んでみると、災害現場付近には目に見える傷跡も、目に見えない心の傷もそこかしこに残っていることを感じます。
熱海伊豆山地区での復興コミュニティ支援が始まって13ヵ月、皆さまの応援とご支援に心より感謝申し上げます。

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