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レソトという国を知っていますか?

オペレーション・ブレッシングはレソトの地域給食プログラムを支援しています。

レソトは南アフリカ共和国の中に位置する貧しい小国です。国土のほとんどが山地で、どの産業もふるわないため、多くの人が南アフリカ共和国に出稼ぎに行っています。こうした人々がエイズを持ち帰ったため、現在、成人の4人に1人がHIV感染者で、平均寿命は世界188位の50歳です。

レソトの貧しい村に住むマンペシは、毎日のように、玄関のドアをノックする音を聞きました。ドアの向こう側には、わずかな食べ物を求める飢えた少女が立っていました。レラートという孤児です。レラートの母親は、彼女を月足らずで生み落とすと、しばらくして亡くなったそうです。父親についてはわかりません。

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マンペシは、過酷な状況で生きる幼いレラートのために、できるかぎりのことをしてきました。けれども、彼女自身も決して裕福ではなく、食べ物をもらいにくる村の子供が増えてきたため、自分の生活まで苦しくなってしまいました。それでもマンペシは、飢えた子供たちを救うのだと心に固く誓いました。彼女は今も、その誓いを守り続けています。

「子供たちのなかには、ここで食べ物をもらえなかったら、なにも食べられない子もいるのです」と彼女は言います。

マンペシは今、数人のボランティアとともに、毎日、自宅に子供たちを招いて、栄養のある食事を与える活動をしています。オペレーション・ブレッシングは、こうした勇気ある女性たちとその家族を支援するため、フェイス財団と提携して、食材と調理に必要な道具を提供しています。マンペシの家では、毎日、30人以上の子供に食事を与えています。

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オペレーション・ブレッシングの食料支援について、マンペシは、「本当に助かっています。何度『ありがとう』と繰り返しても足りないくらい、感謝しています」と言います。

レソトのような貧しい国で、月足らずで生まれ、幼くして孤児になったレラートが、マンペシに出会うまで生き延びてきたことだけでも奇跡的です。そして今、マンペシたちの保護下に置かれ、毎日、栄養のある食事をし、愛情をたっぷり注がれて暮らすことで、少女にさらなる奇跡が起きています。

「レラートは歌を歌うことを覚えました。遊ぶことも知りました」とマンペシは言います。「おしゃべりを楽しむようになり、基本的な生活習慣を身につけました。彼女がここまでめざましい成長を遂げられたのは、十分な栄養をとれるようになったからです」。

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レソトは2年連続の不作に見舞われ、人口の3分の1以上がその影響を受けています。首相は緊急食料危機を宣言しました。オペレーション・ブレッシングは、こうした状況の中、フェイス財団をはじめとする提携機関とともに地域給食プログラムを実施し、子供たちが飢えないように栄養のある食事を提供しています。

 

*プライバシー保護のため、名前は変えてあります。写真にも入っていません。

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