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フィリピン台風30号被災者支援に関する最新情報

オペレーション・ブレッシング・ジャパン(OBJ)のドナルド・トムソン代表理事は、本日、提携団体であるオペレーション・ブレッシング・インターナショナル(OBI)がフィリピンで展開する台風30号被災者支援活動のための募金キャンペーンを開始します。OBIは、米国バージニア州バージニアビーチに本部を置いて世界中で人道支援活動を展開している国際NGOです。そのフィリピン支部であるオペレーション・ブレッシング・フィリピン(OBフィリピン)は、フィリピン各地に大きな爪痕を残した台風30号の被災者を支援するために、複数の地域に緊急支援チームを派遣しました。

OBフィリピンの約40人のスタッフは、現在、タクロバンおよびレイテ州全域(レイテ島中央~北部)、イロイロ州(パナイ島南東部)、アクラン州(パナイ島北部)、イースタンサマル州(サマル島東部)に入っています。これらの地域は道路が寸断されているため、各チームはがれきの撤去に参加する予定です。まずは道路を通行可能な状態にしないと、最も被害が大きかった地域に救援スタッフが立ち入り、救援物資を届けることができないからです。OBIの医療スタッフも現地入りしていて、まもなく医療活動を開始します。

フィリピン被災地

フィリピン被災地

アメリカのOBIも、本日、バージニア州チェサピークの倉庫からフィリピンに向けて最新式の浄水装置を数台送り出す予定です。第1の装置は、毎日1,000トン以上の水を消毒できる量の食品グレードの塩素(次亜塩素酸ナトリウム)を生産できるSAN6塩素発生装置です。そのほか、書類カバンほどの大きさの携帯型塩素発生器も5台発送しました。これらの装置は自動車のバッテリーにつないで動かすことができ、1台で1日200トン以上の水を消毒できる量の食品グレードの塩素を生産できます。浄水装置は13日(水曜日)に現地に到着する予定になっていて、セットアップが終わりしだい塩素の製造を開始し、人々が使う水や井戸の消毒のほか、汚水に触れた表面の消毒にも利用されます。

OBJの理事で、OBIの国際支援部長でもあるディビッド・ダーグも、現在、被災地に向かっています。彼は、現地のチームに塩素発生装置の使い方を指導するほか、OBフィリピンの活動の支援も行います。

11月8日に台風30号がフィリピンに上陸したときの風速は秒速87m以上、最大瞬間風速は秒速105mにも達し、おそらく上陸した台風としては史上最強であったと推定されています。現地では、死者は少なくとも1万人にのぼるのではないかと言われています。

OBIのフィリピンでの活動は、1980年代初頭に「スモーキー・マウンテン」と呼ばれるゴミの山にできたスラム街の住民のための先駆的な水質浄化プログラムから始まりました。その後、1996年にOBフィリピンが設立され、飢餓、病気、失業、非識字、虐待の問題に取り組む傍ら、大規模な自然災害にも対応してきました。OBフィリピンは、理事で最高執行責任者であるキム・エイプリル・C・パスカル医師のリーダーシップの下、さまざまな人道支援活動を通じて、100万人以上の人々に支援の手を差し伸べてきました。そうした活動には、OBが先頭に立って進めてきたものもあれば、NPO、地方自治体、保健省、社会福祉開発省、フィリピン軍などのパートナー組織と協力して進めてきたものもあります。フィリピンでの活動が認められ、OBはフィリピン政府から2002年と2003年のNGOオブ・ザ・イヤー平和活動部門賞、2006年と2007年のNGOオブ・ザ・イヤー賞を授与されています。

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