飢えないという夢
12歳のホセ・アントニオは、空腹に苦しめられない暮らしを夢見ていました。父親を亡くして以来、彼はずっと飢えていたからです。
ホセ・アントニオの好物はローストチキンです。けれども彼の母親は、夕食に具のないトルティーヤを出すのがやっとでした。ほとんどの毎日、彼と兄と妹は、胃が痛くなるほどおなかをすかせてベッドに入りました。「特大のローストチキンの夢を見たことがありました。僕はそれを手づかみでがつがつ食べるんです。もう食べられないと思ったところで目が覚めて、それが夢だったことに気がついて、とても悲しくなりました」。
「ローストチキンの味がしないかと思って自分の指をくわえてみたら、砂でざらざらしていました」。
彼は毎日、母親のためにひと抱えの焚き木を集めていました。焚き火があれば、朝食になにか料理をしてもらえるのではないかと期待していたからです。
皆様のご支援により、ホセ・アントニオの家族は、おなかをすかせてベッドに入らないですむようになりました。
グアテマラで活動するオペレーション・ブレッシングのチームは、彼らが自分たちで食べる分の野菜や豆や穀物を栽培するのに必要な訓練をして、道具を提供しました。また、母親が現金収入を得られるように、村で仕立屋を開くのに必要な道具一式も贈りました。