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【福島復興支援】オレゴン×福島 HOPE JAPANボランティアチームによる国際交流

オペレーション・ブレッシング・ジャパン(OBJ)は、寄付・ボランティア・物品寄贈などさまざまな形で多くの方々にご支援をいただいております。 今回は、アメリカオレゴン州を拠点に世界各地で災害支援活動を行っているボランティアチーム「HOPE JAPAN」が来日し、福島県南相馬市を中心にOBJの支援活動に加わってくださいました。

HOPE JAPANチームの皆さんと

今回来日されたチーム5名は、JIBC(Japanese International Baptist Church)のメンバーで、牧師である横井ケンジさんがリーダーをつとめておられます。
2005年から「災害で傷ついた地にオレゴンから愛と希望を届ける」ことをミッションに掲げ、東日本大震災をはじめ、2016年熊本地震や西日本豪雨が発生した際も災害支援のために来日されました。

今回は8月6日から10日の5日間、福島県南相馬市に入り、原発事故で被災した相双地域の視察と、OBJの復興コミュニティスペース訪問しました。
初日に訪れたのは、東日本大震災・原子力災害伝承館と、震災翌日に全町避難を余儀なくされた富岡町の震災伝承施設「とみおかアーカイブ・ミュージアム」です。原発事故と津波・地震に関する資料を展示し、震災の記憶の風化防止のための情報発信している両施設。とみおかアーカイブ・ミュージアムでは、住民へ避難を呼びかけた後津波に巻き込まれて亡くなった警察官が乗っていたパトカーを含め、当時の被害の甚大さを克明に示す震災遺産が展示されています。
町は現在も一部が帰還困難区域となっており、原発事故が長期に渡って地域と住民たちの心の健康に影響を与えていることを実感する機会となりました。

地震で止まった町内の時計含め、あの時まで変わりなく営まれていた富岡町の風景が胸に迫ります


放射線問題が健康と心に与える影響…目に見えないものだからこそ、多くの住民が不安を抱えました

南相馬市復興コミュニティスペースでは、南相馬市在住の若者と交流する機会を設け、震災の体験やいまも心の傷として残っている話をしました。
一人一人の体験に、真剣に耳を傾けるチームの皆さん。リーダーのケンジ先生は、「あの時何が起きてるかもわからないまま避難を余儀なくされて、学校生活や家庭環境が激変した子たちは本当につらかったと思います。今年3月にも大きな地震があったので心配していましたが、この土地に深く残る傷の癒しのために祈りたい」と話してくださいました。

11年が経過した今も、震災を体験した若者からは溢れてくる思いがあります

子どもたちとも交流を深め

8月8~9日に開催したキッズサマーキャンプでは全プログラムに参加し、南相馬の子どもたち14人と交流を深めました。

宮城県大和町のせせらぎ公園で思いきり水遊び


子どもたちが世界に目を向ける話をたくさんしてくださいました

そのほかにも一緒に賛美をしたり、バーベキューや花火をしたりと多くの楽しい時間を共有し、最後にはメンバーの一人の黒澤さんから子どもたちにメッセージを贈ってくれました。
現在オレゴン州の大学に通う黒澤さんは、高校時代に肩に深刻な怪我を負い、大好きだった野球の道へ進むことを断念した経験を持っています。

【福島復興支援】オレゴン×福島 HOPE JAPANボランティアチームが来日

黒澤さんのまっすぐな言葉に、子どもたちも真剣に聞き入っています


「すべてがうまくいかない、どうして自分にこんなことが起こるんだと思うことが、生きていると必ず起こってくると思います。僕もそうでした。
でも、ある時牧師先生に言われた言葉が今もはっきり残っていて。
『神様は、あなたたちひとりひとりに異なった、特別な計画をもっているんだよ』っていう言葉が、僕の心を強く引き上げてくれました。
自分には役に立たないと思った出来事ひとつひとつに意味があって、そのすべてを神様は益にしてくださる。
そのことを忘れないで、自分の好きなこと、得意なことに一生懸命打ち込んでほしいと思います」

多くの励ましのメッセージと共に、子どもたちにとっても忘れられない、最高のサマーキャンプになりました!

今回も大きな愛と熱意をもって南相馬の子どもたち、そして若者たちとかかわってくださったHOPE JAPANの皆さん。
度重なる地震被害で疲弊している福島に、11年経った今も想いを寄せ、支援の輪に加わってくださることに心から感謝します!どうもありがとうございました!

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