ザンスフォークアートでオリジナルTシャツ絵付け
7月7日の七夕。今日は宮城県本吉郡南三陸町歌津「平成の森」にて、オリジナルTシャツ絵付け教室を開催しました。
本日の講師は本多芳子先生。 埼玉県新座市のギャラリーうさぎの輪で、オランダで親しまれている素朴な絵付け技法「オランダ ザンスフォークアート」を教えています。
まずはパターンを下敷きにし、花のモチーフを線描きで直接Tシャツに写し取ります。細い筆を使ってぶっつけ本番で描く作業に、参加者の皆さんも少し緊張気味。
絵の具は友禅染に使う特殊な染料を使用するため、アイロンを軽くかけて定着させれば、洗濯しても落ちることはありません。
プチコーナーでペディキュアを塗るキャリーちゃん。アメリカからやって来た18歳です。日本語が話せないので、となりでスタッフのリベカさんが通訳。女性同士で会話も弾みます。カラフルなネイルで彩られた足を眺め、皆さんとても嬉しそうです。
下描きが出来たら、いよいよ花びらや葉に色をつけていきます。平たい筆を用いてさっさっと染料を重ねます。
この頃には皆さんすっかりリラックスして、思い思いにグラデーションを表現するのに夢中。どんどん筆が進んで行きます。どれも素晴らしい仕上がりで、はじめてとは思えないほど。
参加してくださった50代のひとりの女性からお話を伺いました。津波の時は、二人の幼い孫を両手に抱えて高台を目指して逃げたのですが、そこは遠く、途中で足が上がらなくなって来てもうだめかと思ったそうです。海が見えない盛り上がった土地の裏側にいたので、まさかこんなところまで波が来るとは思わず、じわじわと道路を浸しはじめる黒い水を見て、ぶるぶる震えてしまったと話してくださいました。今はご主人と二人で近隣の仮設で暮らしているそうです。
そして完成。皆さんの笑顔はまるで花のよう!それぞれの個性を映した、世界でたった一つのTシャツが出来上がりました。