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イラクの今 ― ISISの脅威

OBJ会長のビル・ホランが、ISISの破壊の爪痕が色濃く残るイラク北部を訪問。
今、イラクで何が起こっているのか、現地から克明なリポートをお届けします。


撮影はOBJ理事・国際本部長のデビッド・ダーグ
(2016年 米アカデミー賞ドキュメンタリー部門「BODY TEAM12」ノミネート監督 )





私はイラク北部カラコシュの歴史的教会の屋根にいます。


ここに住んでいた5万人以上のキリスト教徒は
イスラム国によって故郷を奪われました。


住民はクルド人自治区の国境を越え、アルビルへ逃れてきました。
イスラム国からの都市奪還作戦により、数週間激しい戦いが続きました。


イスラム国がヨーロッパー、アメリカをどのようにしたいのか、この教会を見ればわかります。


全ての美しいもの
平和や希望を生むものを破壊し、代わりに憎しみと破滅を植え付けていくのです。


この荘厳な教会は壊し尽くされ、放火されました。
見る限り十分な爆薬は持っていなかったようです。
イスラム国はこの中庭を射撃訓練場として使いました。


中には100年以上前の物もある歴史的遺物を運び出し
それを射撃の的にして教会内で、何千、何万回と殺しの練習をしたのです。


この壊されたキリスト像は破片を集めて。少しずつ修復されています。
イスラム国のこのような恐るべき破壊行為が現地で繰り広げられているのです。


イスラム国と戦い抜いてきた兵士たちと共にいれることを
われわれはとても感謝しています。
讃美歌の歌詞にもある通り、彼らはキリストの兵士なのです。


この鐘はイスラム国に打ち壊された鐘楼についていたものです。
兵士たちはこの地区にキリスト教徒が戻った証として、この鐘を鳴らしています。


ほんの数週間前まで、イスラム国はまさにこの場所にいました。
モスルを支配下に置くイスラム国は、ここからわずか20km先にいます
キリスト教徒のコミュニティをイスラム国から奪還するため、彼ら兵士も大いに活躍しました。


このように多くの建物や家々が破壊されました。
アルビルの難民キャンプにいたキリスト教徒たちは、現在この地区に戻り、再び生活を始めています。


ヨルダンの遥か遠くに避難していた難民も
かつて住んでいたこの場所に戻ってきました。
ISの戦乱の影響は、二ネべ全域にも及びました。


私たちはこの現状を深刻に受け止めねばなりません。
彼らはキリストの兄弟姉妹であり、われわれの力が必要とされています。
歴史的時代を生きるわれわれがすべきこと、それは皆が一致団結して
悪に立ち向かうことです。

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