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令和8年熊本地震|「おむつがない」その背景へ――支援の隙間を見つけ、必要な物資を届ける

支援の隙間を見つけ、必要な物資を届ける

令和8年熊本地震の発生を受け、熊本県内の福祉施設などへの調査と物資支援を続けています。
今回訪問したのは、住宅型有料老人ホーム マハロガーデン。事前のニーズ調査をもとに、麦茶パック、お茶、スポーツドリンク、おむつなど、約50人分の物資を届けました。

現地で詳しく話を伺うと、物資の不足は、単に店頭の商品が少なくなったためではありませんでした。被災によって、普段の暮らしを支えていた供給の仕組みそのものに影響が及んでいたのです。

物資ニーズに応じてマハロガーデンへ

毎日のケアに欠かせない飲み物を

マハロガーデンでは、利用者の皆さんへ毎食お茶を提供しています。また、日頃からスポーツドリンクを必要としている方もいらっしゃいます。いずれも特別なものではなく、施設の日常を支えてきた物資です。しかし地震の発生後は、普段どおり地域で確保することが難しくなっていました。

災害時の物資支援というと、食料や飲料水など共通して必要になるものに目が向きがちです。一方、福祉施設では、利用する方の健康状態や生活習慣に応じた物資も欠かせません。

何が、どのくらい必要なのか。施設の声を直接聞くことで、一人ひとりの日常に即した支援へとつなげることができます。

「おむつがない」――被災していたのは供給元の倉庫

今回届けた物資の一つに、おむつがあります。
不足している理由を詳しく伺うと、普段、施設へおむつを納入している業者の倉庫そのものが、今回の地震で被災していたことが分かりました。

「おむつが足りない」と聞けば、購入すれば解決できるように思えるかもしれません。しかし実際には、これまで施設を支えてきた供給ルートが途絶え、必要なものが届かない状況に陥っていました。

災害は、建物や道路だけでなく、地域の暮らしを支える物流や取引先にも影響を及ぼします。施設が被災を免れていても、日常的に利用してきた供給元が被災すれば、必要な物資を確保できなくなることがあります。

だからこそ、表面に現れた「足りない」という声だけでなく、その理由に耳を傾けることが重要です。状況に応じて外部から調達し、必要な場所まで直接届ける。今回の支援物資は、マハロが実際に必要としていた内容と合致し、施設の皆さまにも大変喜んでいただきました。

熊本地震支援

高齢者向けおむつ、飲料などをお届けしました

熊本地震支援

職員の方とOBJスタッフ

物資をきっかけに、被災地と被災地がつながる

マハロガーデンでは、もう一つ印象的な出会いがありました。
お話を伺うなかで、施設の方が東日本大震災の被災地とつながりを持ち、今年6月にも宮城県の石巻・女川を訪れていたことが分かりました。OBJも、東日本大震災の発生以降、東北の被災地に関わり続けてきたことをお伝えすると、共通の地域を通して会話が広がっていったのです。

熊本地震支援

かつて大きな被害を経験した地域とつながってきた方が、今度は熊本で被災する。そこへ、東北で活動を続けてきたOBJが支援を届ける――。

物資の受け渡しを入口に、人と人、被災地と被災地の新たなつながりが生まれました。災害を越えて育まれてきた関係が、別の場所で起きた困難に向き合う力へとつながっています。

一件ずつ声を聞くことで見えてきた「支援の隙間」

ニーズ調査では「物資は足りています」「大丈夫です」という回答もありましたが、一方で、一件ずつ状況を伺うことによって、支援が十分に届いていない可能性のある場所も見えてきました。たとえば、必要な物資が十分に届いていない施設、物流の停止によって必要なものを確保できない施設、利用者への支援はあっても職員への支えが不足している現場です。

さらに追加調査では、空調設備が故障した状態で新たに数名の避難者を受け入れようとしている障がい者施設や、自宅が被災しながら勤務を続ける職員がいる病院のニーズも明らかになりました。

「大丈夫」という言葉の背景に、困りごとがまったくないとは限りません。利用者を守る立場にあるからこそ、自分たちの負担や不足を後回しにしている場合もあります。一つひとつの声に耳を傾け、何に困っているのか、その原因はどこにあるのかを丁寧に確認することが、支援の隙間を見つける手がかりになります。

熊本地震支援

OBJでは、緊急支援後の変化にも耳を傾けること、そして、まだ十分に支援が届いていない場所を見つけ、必要に応じて支えていくことを大切にしています。被災後の状況は日々変わり、必要なものも変化します。供給が回復するものがある一方で、時間の経過とともに、職員の疲労や利用者の心身への影響など、新たな課題が表面化することもあります。

目の前の不足だけでなく、その背景にある困難を見つめる。現地で聞いた声を次の支援へつなぎながら、OBJは熊本での活動を続けていきます。

熊本地震緊急支援にご協力ください

皆さまから寄せられたご支援は、施設への聞き取り調査、必要な物資の購入と配送、現地スタッフの活動などに用いられています。

物資が不足している理由や、支援が届きにくい背景は、場所によって異なります。一つひとつの声を聞き、その時に本当に必要とされるものを届けるため、引き続き熊本地震緊急支援へのご協力をお願いいたします。


令和8年熊本地震災害支援に寄付する


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