【ブレッシング・ルーム】子どもたちのサードプレイス:多文化・多世代に触れて心を育む学童保育
コミュニティの子育て支援の一環として、南相馬復興コミュニティスペース「ブレッシングルーム」で行っている学童保育。夏休みや冬休み期間も場所を開放し、ときには子育ての悩みもお聞きしながら、子どもたちが新しい価値観に触れチャレンジする機会と環境を提供しています。
自分の子どもに、
「いろいろなことにどんどん挑戦してほしい」
と願う人は多いのではないでしょうか。
一方で、新しいことにチャレンジすることに躊躇する子どもも多くいます。
それは、失敗したくない。
誰かに笑われたくない。
もしかしたらそんな気持ちが、
踏み出す一歩を妨げているのかもしれません。
私たちの学童保育「ブレッシングクラブ」は、失敗しないように、ではなく、
失敗してもいいんだ!ということ、
多様なプログラムや多世代との交流機会を通して伝えています。
昨年末は、仙台からYWAM(ワイワム)宣教チーム6名が来訪し、アイシングクッキングと海外のゲームを楽しむ国際交流会を開催しました。
(ワイワムチームは、文化・世代・伝統を超えて活動している宣教団体で、Youth With A Mission(ユース・ウィズ・ア・ミッション)の頭文字「YWAM」をとり、世界各国で「ワイワム」の通称で親しまれています。)
学童保育では毎週木曜日「英語タイム」という英語で遊び学ぶプログラムを行なっているため、英語になじみのある子も少なくありません。
普段あまりお話しない子も、「英語をしゃべってみたい」と緊張しながらチームに声をかけにいく姿も見られ、率先して新しいことにチャレンジしていく心がすくすくと育っていることを感じます。
小学一年生のころから約4年間ブレッシングクラブを利用しているあるお母さんは、
「学校や家庭にはない、自分の子がありのままでいられる場所」と話してくださいました。
第1の場所である家庭をプライベートな空間とするならば、
第2の場所である職場や学校はフォーマル(公的)な空間、
それに対して、第3の場所であるサードプレイスは、プライベートとフォーマルの中間にある地域コミュニティーと位置づけられています。
これまでサードプレイスは大人に向けて言われてきた言葉でしたが、最近は子どもたちにこそその大きな意味を持つといわれています。
「子ども」としての役割を求められる家庭、
生徒としての役割を求められる学校、
そこから解放された自分の姿で過ごせる場所、自分と向き合える場所。
そうした場所で培われていった「その子らしさ」の土台が、
本人の主体性や社会性を培い、その子独自の力を発揮することにつながるからです。
これからの子どもたちが、普段出会わない世代と交流し夢中になる体験をつみ、新しいことに挑戦する機会を重ねて、未来へと羽ばたいていく準備をサポートしていきたいと思います。