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【ボランティアインタビュー】「新しい生きがいを与えてくれて感謝」渡邉さん(南相馬)

オペレーション・ブレッシング・ジャパンは、寄付・ボランティア・物品寄贈などさまざまな形で多くの方々にご支援をいただいております。
今回、福島県沖地震災害支援にOBJボランティアとして加わってくださった渡邉さんにインタビューを行いました。独居世帯の増加による高齢者の継続的な見守りが被災地の課題となっているなか、現場に参加した感想や想いについて語っていただきました。

渡邉さん(南相馬在住)
長距離トラック運転手、建築関係の仕事を退職した後、2016年からOBJの支援活動にボランティアとして参加。

活動に参加した経緯について
震災から時間が経過しても私たちの暮らしに寄り添った復興支援を行ってくださる姿を見て、OBJのボランティアを始めました。
震災当初は市内に仮設住宅がたくさんありましたから、最初はそこで開催されるOBJのサロン活動のサポートを行ったり、老朽化した網戸を住民さんと張り替える活動を行いました。
最近は復興コミュニティスペース「ブレッシングルーム」の花壇の手入れをしています。
今回、「3月に発生した地震によって心身共に疲弊しているひとり暮らしの高齢者の方が多い」という話を知り合いから聞き、「自分が話し相手になれないか」と、OBJの見守り訪問に同行させていただくことになりました。

心が明るくなる時間を届けたい
訪問先の住民さんは、広い家に一人暮らしで、「さびしい、話し相手が誰もいない」と話しておられました。私はその方とほぼ同年代で、地元も同じでしたから自然と話が弾みました。

昭和初期の地元商店街や学校の写真を持ってきてくれた渡邉さん

以前庭先で野菜を育てていたという話から、話題は子ども時代の食生活に。
「あの時は食べ物が本当に貴重な時代でしたね。学校に行くときは、道端に生えたすスカンポやスイバをよく取ってなあ。」と思い出を振り返ると、
「んだんだ。それをサッとゆでで塩でもむだけで美味いおかずになるんだ。イナゴも畑から採っては佃煮にしてたねぇ。それをお店の人に売って、お小遣いを稼いでたもんだ」と、懐かしそうに教えてくださいました。
最後は「また話をしに来ます」と約束をして、笑顔で見送ってくれたお姿が印象出来でした。

道のあちこちに生えているスイバ。庭先の風景を眺めながら、思い出は尽きませんでした

私は、屋根の修理や作業車を運転するような専門的な災害支援はできません。ですが、不安や孤独を抱えた高齢者の方々のお話を聴くことはできます。
これからますます高齢者の数は増えていきますが、だからこそ自分のような元気な人が出て行って、地域の人たちを元気づけられたらと思います。次の訪問で何を話そうか、私自身とても楽しみに準備しています。
体力の続く限り、自分にできることで地域に貢献していきたい。
退職後、そんな新しい生きがいを与えてくれたOBJに心から感謝しています。

渡邉さん、どうもありがとうございました!

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