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移動アイ・クリニック

検眼を待つ港仮設住宅の皆さん(6月30日 南三陸町歌津中野)

検眼を待つ港仮設住宅の皆さん(6月30日 南三陸町歌津中野)

被災地に点在する大小の仮設住宅。各仮設によって受けている支援の状況は様々のようです。
 名前の知られている大規模な仮設団地であれば、物資の支援ばかりでなく、ダンス等のアトラクションや炊き出しなど、イベントの申し出が数多く寄せられますが、戸数の少ない仮設住宅やみなし仮設、離れた場所にぽつんと設置された仮設住宅には情報が行き渡りにくく、規模や立地によって、提供される支援やサービスに若干の格差が感じられます。
検眼車の中の様子(6月30日 南三陸町歌津中野 港仮設住宅にて)

検眼車の中の様子(6月30日 南三陸町歌津中野 港仮設住宅にて)


 宮城県、岩手県の沿岸で開催数のべ46回を数え、4,000人以上の皆さんにメガネを提供してきた「アイ・クリニック」。
 今回は初の試みとして、検眼や視力測定に必要な機材を搭載した検眼車で、南三陸町と気仙沼市本吉町を訪問しました。
 検眼や視力測定など、メガネを作るために必要な検査は、すべてこの検眼車の中で行うことが出来ます。このアイディアにより、これまで開催が難しかった、集会所等の共有スペースのない小規模な仮設住宅でも開催が可能となりました。
予想を上回る数のメガネを提供しました(6月30日 南三陸町歌津中野)

予想を上回る数のメガネを提供しました(6月30日 南三陸町歌津中野)


 今回は、二日間で南三陸町と気仙沼市本吉町12ヶ所の仮設住宅を巡りました。
どの仮設住宅でも、案内チラシを手にした皆さんが私たちの到着を待っていてくださいます。
 車が運転出来ない年配の方は、遠くの市街地までメガネを作りに行く機会がなかなかないために、安価な度の合わないメガネで我慢している方も多く、私たちがこの活動により提供する、それぞれの視力にぴったり合ったメガネをとても喜んでくださいます。
フレームは毎回数百本用意して行きます(6月30日 南三陸町寄木仮設住宅にて)

フレームは毎回数百本用意して行きます(6月30日 南三陸町寄木仮設住宅にて)


 震災から約1年半が経過し、仮設に暮らす皆さんは生活の疲れと焦りの表情が隠せなくなってきています。大変なのは自分だけじゃないから、と一人一人が必死で頑張っておられます。

 今回はこの二日間で189人の皆さんにメガネを提供しました。
 東北の復興のために必要なことはまだあちこちにあふれています。私たちはこれからも被災地の皆さんのニーズに沿ったこまやかな支援をお届けするため、様々なアイディアを考え出していきたいと思っています。

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