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【トルコ地震】安心して過ごせるテントと子どもたちの居場所を届ける

2023年2月にトルコ南東部で発生した大地震から8か月が経ちました。隣国シリアと合わせて5万7,000人以上が犠牲になった震災では、未だ200万人を超える人々が避難生活を送っています。
オペレーション・ブレッシングは現在も外での避難生活を送る人々へ、生活物資やテントを提供する支援を続けてきました。
今回は、地震以降外で過酷な環境で避難生活を送っていた、ウナルさん一家の感謝のリポートをお届けします。

「外は毒ヘビが出るので、子どもが危険にさらされています」
そう不安を口にするのは、兄弟からもらったテントで生活していたウナルさん一家。外の土の上にダイレクトに設置されたテントは床がなく、密閉性もないため、近所に出るという毒ヘビ侵入のリスクがありました。

「震災後は物価も3、4倍に高騰して、生活に必要なものを揃えるだけで一苦労です。
子どもも通っていた学校がなくなったので、日中の居場所がなくなりました。」

災害時の子ども達は、➀心の傷(心的トラウマ)、➁喪失(身近な人や家や繋がりなどを失った体験による)、➂災害後の社会・生活上のストレスという大きな心理的負担をうけます。
家族や友達などの身近な人が亡くなったり重いけがをしたり、自分の家や通っている学校が破壊されると、子どもにとって大変強いストレスがかかるため、見守る大人がいて安心して過ごせる居場所が欠かせません。

そんなウナルさんの自宅近くにあるオペレーション・ブレッシングの支援活動拠点は、日中過ごす場や遊び場を失った子どもたちにとって、新しい憩いの場となりました。
拠点では、地域コミュニティへ温かい食事を提供しており、そこに地域住民や子どもたちが集うことで、いっしょに食事をしたり遊んだりする居場所としてにぎわっています。

トルコ地震

これからますます冷え込む季節になるため、温かい食事は被災者に欠かせない

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また私たちは、毒ヘビのリスクからご家族を守るための、機密性の高い安全なテントを提供しました。
夜見えない蛇の陰に怯えることがなくなった子どもたちは、時にはおもちゃをもって兄弟で遊んで過ごすなど、少しずつ日常の風景を取り戻すことができています。

「私たち家族をこれほど心配してくれる人がいることに、心から感謝しています。
新しいテントは特に助かりました。子どもたちが毒ヘビに怯えず、心穏やかに眠ることができるようになりましたから。」
幼い子どもたちが床に敷いた毛布の上で笑顔で過ごす様子を見ながら、ウナルさんはうれしそうに目を細めました。

被災地では以前のウナルさん一家のように、さまざまなリスクにさらされながら外での避難生活を余儀なくされている被災者が多くいます。オペレーション・ブレッシングは被災者の声に耳を傾けながら、復興に向けて中長期的な支援を継続してまいります。


長期化するトルコ・シリア地震支援に引き続きご協力ください!

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