トンネルの先に見えた光
少女プリヤンカは、生後数カ月のときに両親を相次いでエイズで亡くし、たった一人の親族である高齢の祖父に引き取られました。孫娘を育てるために祖父は必死に働きましたが、生活必需品にさえ事欠くような有り様で、孫娘の将来への不安が常につきまとっていました。
ある日、プリヤンカは高熱を出し、地元の国立病院に運び込まれました。検査の結果、彼女もHIVに感染していることがわかりました。祖父は大きな衝撃を受け、絶望しました。貧しい彼には、孫の治療費を負担することなど、とうていできないからです。
プリヤンカを診察した医師は祖父に、オペレーション・ブレッシング・インドとその協力機関が、HIVに感染した子供たちのための養護施設を運営していると教えました。子供たちはそこで生活し、治療を受けながら、施設内の学校で勉強することができるのです。もちろん、すべてが無料です。インドでは、HIVに感染した子供が地元の学校の普通学級に通うことは許されておらず、試験を受けるときにしか校内に立ち入ることができません。けれども、施設に入ることができれば、彼女は今よりはるかに行き届いた世話を受け、病気も治療してもらえるだけでなく、ほかの子供たちと一緒に勉強することもできるのです!
施設に入りたいというプリヤンカの希望はすぐに叶えられました。オペレーション・ブレッシングの医療チームの内科医が再度診察を行い、彼女に薬を出しました。プリヤンカは目も悪く、本を読むことができなかったので、眼科医が彼女を診察して、眼鏡をかけさせました。
祖父は、オペレーション・ブレッシングの施設でプリヤンカが手厚いケアを受けられるようになったことを、とても喜んでいます。「この子のために、こんなに親身になってくれる人は、ほかにいませんでした。神様が私をここに導いてくださり、この子が生きられる場所を与えてくださったことに感謝します」。プリヤンカは新しい環境にすぐになじみ、幸せに過ごしています。「私は小学校の2年生になりました。ここにはお友達が大勢いて、毎日、とても楽しいです。自分の家にいるようです」。