家庭防災は「家族と話すこと」から。Blessing Lounge 防災シリーズ #1 を開催しました
「防災のために何か備えた方がいいとは思うけれど、何から始めればいいかわからない。」
そんな思いを持つ皆さんと一緒に考える時間として、Blessing Lounge 防災シリーズ第1回「家庭防災編」を開催しました。当日は15名の方が参加し、そのうち7名が終了後のグループワークにも参加してくださいました。

今回は知識を学ぶだけではなく、それぞれの家庭や地域に置き換えながら、防災について一緒に考える時間となりました。
参加者の皆さんに起きた「小さな変化」
事前にいただいた質問は、「何を買えばいいか」より、「どう考えればいいか」「どう話し合えばいいか」が中心でした。ワークショップ終了後のアンケートから、皆さんが一番持ち帰ったものは知識だけではなく「今日からやってみよう」という気持ちだったことがうかがえます。「勉強になりました」という感想以上に、具体的にやってみるという声が数多く寄せられました。
私たちが目指しているのは、「防災用品を増やすこと」だけではありません。
家族や大切な人と話すこと。地域とのつながりを思い出すこと。その小さな一歩が、防災の第一歩になると考えています。
参加者から、こんな質問が寄せられました
事前アンケートでは、暮らしに寄り添った質問が数多く寄せられました。
Q. 家族と離れている時、どう連絡を取ればいいですか?
災害時は電話がつながりにくくなることがあります。
171(災害用伝言ダイヤル)や災害用伝言板などを活用するとともに、「連絡が取れなかったら、どこへ避難するか」「誰が子どもを迎えに行くか」などを事前に話し合っておくことが安心につながります。
Q. 防災用品を置くスペースがありません。
防災用品をたくさん買うことより、普段食べている食品を少し多めに備える「ローリングストック」がおすすめです。
災害後も生活を続けられる備えを意識することが大切です。
Q. 地域の人と防災の話を始めるには?
最初から「防災」をテーマにすると、少しハードルが高いかもしれません。
「スマホが使えなくなったらどうする?」「水はどれくらい必要だと思う?」そんな身近な話題から始めることで、防災を話しやすくなります。
Q. 身体に障がいのある人は、どのような備えをしておくとよいでしょうか?
物理的な備えとして、
・常備薬やお薬手帳の準備
・医療機器に必要な電源の確保
・飲料水などの備蓄
・衛生管理のための生活用水の備蓄
・福祉避難所の確認
・個別避難計画の作成
などは、事前に確認しておくことをおすすめします。
また、備えは「物」だけではありません。
困ったときに声をかけられる人がいることも、大切な備えの一つです。
Q. 災害への不安が強く、眠れなくなることがあります。
災害への不安は自然な反応です。不安を完全になくすことはできませんが、一つずつ備えを進めることで安心につながることがあります。
例えば、
・寝室に靴やスリッパを置いておく
・家族との連絡方法を決めておく
・飲み水や携帯トイレを備える
といった小さな準備でも、「何かあっても行動できる」という安心感につながります。
Q. 住まい選びで防災の観点から気を付けることはありますか?
家の耐震性だけでなく、「どこに建っているか」も重要です。
住まいを選ぶ際には、
・ハザードマップ
・浸水想定区域
・土砂災害警戒区域
などを確認することをおすすめします。
また、一戸建てでは2階に重い家具を置かない、階段や廊下に割れやすいものを飾らないなど、建物内での安全対策も大切です。
Q. 災害ごとに備えは違いますか?
はい、災害によって備えるポイントや避難のタイミングは異なります。
まずは、ご自身がお住まいの地域で起こりやすい災害を知り、それに合わせた備えを考えてみましょう。
地震
まずは自分の身を守ることが最優先です。
揺れている間は机の下などで頭を守り、揺れが収まってから落ち着いて避難します。
備えておきたいこと
・家具を固定する
・窓ガラスの飛散防止対策をする
・飲料水・非常食を備蓄する
・寝室や避難経路に倒れやすい家具や割れやすい物を置かない
海沿いでは、強い揺れを感じたら津波警報を待たず、高台へ避難することが大切です。
水害
「早めの避難」が命を守ります。
水害は、ある程度予測できる災害です。ハザードマップや気象情報を確認し、暗くなってからの避難はできるだけ避けましょう。
備えておきたいこと
・ハザードマップを確認する
・ベランダや屋外の飛ばされやすい物を片付ける
・側溝や排水溝を掃除する
・飲料水やモバイルバッテリーを準備する
浸水の恐れがある地域では、備蓄品の一部を2階にも保管しておくと安心です。
土砂災害
危険な場所を知っておくことが備えの第一歩です。
土砂災害警戒区域に住んでいる場合は、日頃から避難場所や避難経路を確認しておきましょう。
・ハザードマップで危険区域を確認する
・避難先・避難経路を家族と共有する
大雨の際には、小石が落ちる、水が濁るなどの前兆にも注意し、避難情報が出たら早めに行動しましょう。
津波
「すぐに逃げる」が何よりも大切です。
海沿いでは、強い揺れを感じたり津波警報が発表されたりしたら、ためらわず高台や津波避難ビルへ避難してください。
備えておきたいこと
・最寄りの避難場所を確認する
・避難ルートを実際に歩いてみる
共通して大切なこと
災害の種類は違っても、共通して大切なのは
・ハザードマップを確認する
・家族と連絡方法・避難場所を話し合っておく
・必要な備えを少しずつ進める
・避難情報が出たら迷わず行動できるよう準備しておく
ことです。
災害はいつ起こるかわかりませんが、日頃の小さな備えが、いざという時の安心につながります。
Q. 本当に優先して備えるべきものは何ですか?
便利な防災グッズはたくさんありますが、大切なのは「防災用品を集めること」ではなく、災害が起きても生活を続けられる備えをすることです。
おすすめの優先順位は、
① 水
② 携帯トイレ
③ 常備薬・処方薬
④ 食料
⑤ 情報(ラジオ・スマートフォン・モバイルバッテリーなど)
⑥ 電源
スペースが限られる場合は、特別な非常食だけを買い込むのではなく、普段食べているものを少し多めに買い、食べながら補充していく「ローリングストック」なら、無理なく始められます。また、水・食料・トイレ用品を家の複数箇所に分けて保管しておくことも有効です
Q. 災害時に地域とどのように連携すればよいでしょうか?
大きな災害では行政機関も被災する可能性があり、状況に応じた柔軟な対応が求められます。そのため、自治会や民生委員、社会福祉協議会、消防団、自主防災組織、近隣教会、NPOなどと、平時から顔の見える関係を築いておくことが大切だと思います。
また、「どうやって地域の方を防災に巻き込めばよいか」というご質問もいただきました。
防災という切り口だけでは参加のハードルが高い場合もあります。「スマホが使えなくなったらどうする?」「ライフラインが止まったら困ることは?」など、身近な生活の話題から始めたり、防災週間に備蓄食を試食するような小さなイベントから始める方法もおすすめです。
今日からできる防災
ワークショップでもご紹介した資料や、私たちがおすすめする情報をまとめました。ぜひご活用ください。
▶ わが家の防災メモ(PDFダウンロード)
家族で話し合いながら書き込めるワークシートです。
避難場所や連絡方法、備蓄状況などを整理し、ご家庭の防災について話し合うきっかけとしてご活用ください。
▶ 映像で見る「171」「Web171」の使い方(NTT東日本)
災害時に家族や大切な人の安否を確認するための「171(災害用伝言ダイヤル)」。
映像で操作方法を確認できるので、一度ご家族で試してみることをおすすめします。
▶ 災害起きる前にできること(首相官邸)
非常用持ち出し袋や家庭での備え、災害時の行動などが分かりやすくまとめられています。
「まず何から始めよう?」という方におすすめです。
▶ 防災マニュアル(消防庁)
地震にあったら?屋内外の場所で想定される状況、帰宅の判断ポイントなどが紹介されています。
▶ 重ねるハザードマップポータルサイト(国土地理院)
お住まいの地域にどのような災害リスクがあるかを確認できます。
住まい選びや避難場所の確認にも役立ちます。
▶ 全国避難所ガイド(ファーストメディア株式会社)
現在地から近くの避難所を検索したり、防災情報を確認できるアプリです。
避難場所を事前に確認しておくことで、いざという時の安心につながります。
▶ 災害時に便利なアプリとWEBサイト・多言語対応(内閣府)
日本の災害情報などを知ることができる、スマートフォンのアプリとWEBサイトを紹介するリーフレット(多言語対応)をダウンロードできます。
Blessing Lounge 防災シリーズ #2
食と防災編

日時:2026年7月30日(木)19:00〜
場所:オンライン(ZOOM)開催
災害時、「食べること」は生きることにつながります。
ローリングストックや家庭でできる備えだけでなく、災害支援やフードバンクの経験を交えながら、「食」を通して支え合うことについて、一緒に考えていきます。