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地域の回復力を高めるために、今できる備えを~OBJが進める、地域に根差したBCP策定の取り組み

OBJでは現在、宮城県仙台市と埼玉県戸田市のそれぞれの地域で、災害時の備えを具体化するためのBCP(事業継続計画)策定を進めています。
BCPとは、Business Continuity Planの略で、日本語では「事業継続計画」と訳されます。一般的には、災害や事故などの非常時にも重要な活動を止めず、また止まった場合でもできるだけ早く再開するための計画を指します。

教会防災サポート BCP

それぞれの特性に合わせた防災計画をサポート

しかしOBJが取り組むBCPは、単なる組織運営のマニュアルづくりではありません。
災害時に誰の命を守るのか。誰の安否を確認するのか。誰に支援をつなぐのか。
そうした問いに向き合いながら、地域ごとの特性やつながりを踏まえて備えを整理していく取り組みです。

地域によって異なる災害リスク

仙台市では、東日本大震災を経験した地域のリーダーと対話を重ねながら、発災直後の混乱や安否確認の難しさ、通信手段が途絶えたときの不安、支援を受ける側・届ける側双方に生じる負担について整理を進めています。
その中で改めて確認されたのは、「安否が分からない人がいること」が長期にわたり大きな心理的負担になるという教訓でした。

一方、戸田市では荒川に隣接する地域特性から、大雨による洪水や内水氾濫、さらに首都直下地震への備えが重要な課題となっています。

令和3年7月豪雨熱海土石流

令和3年7月豪雨 熱海土石流災害

災害の種類も、地域の状況も異なります。しかし共通しているのは、有事の際にどれだけ早く必要な人へ適切な支援介入が届くかが、その後の地域の回復スピードを大きく左右するということです。
災害直後に孤立する人を減らし、支援が届くべき人を見落とさず、必要に応じて外部の支援者や専門機関につなげる。そのためには、平時から「誰が誰を気にかけるのか」「どの段階で外部につなぐのか」を整理しておく必要があります。

「自分たちだけで抱え込まないための計画」

BCPは「自分たちだけで何とかする計画」ではありません。
むしろ、自分たちだけで抱え込まないための計画です。

災害時には、まず自分自身の命を守ること。次に家族の安全を確保すること。その上で、地域につながる人々の安否確認や支援を考えるという段階的な備えが重要になります。

戸田市での協議では、高齢者、子育て家庭、昼間に家族が不在になりやすい家庭など、災害時に見落とされやすい人々への配慮について話し合いが進められています。また、川や橋が使えなくなった場合や通信が途絶えた場合に、無理な移動を避ける判断をどのように共有するかも重要なテーマとなっています。

仙台市での協議では、携帯電話やLINEだけに依存しない連絡体制の必要性が共有されました。紙の名簿、災害伝言ダイヤル、公衆電話、伝言板など、複数の確認ルートを持つことが、いざという時の安心につながります。

災害経験から学び、地域に合わせて備える

OBJは、東日本大震災をはじめ、熊本地震、千葉・長野の台風災害、能登半島地震など、さまざまな災害現場で支援活動を行ってきました。その経験から実感しているのは、災害後の回復力は発災後に生まれるものではなく、平時のつながりと備えによって育まれるということです。

BCPとは、災害時の行動表を作ることだけではありません。
それは、「この地域で、誰を見落とさず、どのように支援へつなぎ、どう回復していくのか」を平時から言葉にしておく取り組みです。

災害後の回復は偶然に任せるものではありません。日ごろの対話と備えが、いざという時の支援の速さと確かさを生み出します。OBJはこれからも、それぞれの地域の声に耳を傾けながら、命とつながりを守るためのBCP策定を進めていきます。

地域防災サポートのモデル開発が始まっています

OBJでは現在、宮城・埼玉・静岡において、自治会や福祉施設、教会をはじめとする地域の拠点と協働しながら、コミュニティを対象としたBCPモデルの開発にも取り組んでいます。
災害時の安否確認体制づくり、要配慮者支援の整理、地域特性に応じたリスク分析、外部支援との連携体制づくりなど、これまでの災害支援で得た知見を生かしながら、それぞれの地域に合った備えを共に考えています。

「自分たちの地域でも備えについて考えてみたい」
「地域の拠点として何から始めればよいか知りたい」

そのような関心をお持ちの方は、ぜひお気軽にお問合せください。
→お問合せはこちら(防災ワークショップについて)


※6~8月には防災をテーマとしてオンラインワークショップも開催しています。ぜひご参加ください。
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