【うつ病の原因とは?】
脳は身体のあらゆる活動をつかさどる「司令塔」です。各領域の活動を制御する司令塔の中で神経細胞は互いに干渉し合い、筋肉細胞の動きを作り出しています。神経細胞の不具合や神経伝達物質の不均衡があると、思考をコントロールしようという意思があっても、コントロールを失うことがあります。
司令塔がうまく機能しているときは、私たちの気分は落ち込むほどの否定的なストレスや肯定的な緊張感などの度合いに関わらず、常に正常な範囲へと引き戻していきますが、この司令塔に何かが起こると、思考や気分がどんどん空回りしてしまいます。また明白な原因もなく、疲労やストレスによって何年にもわたってゆっくり進行していくことがあり、ストレスがうつ病の引き金になることもあります。
【うつ病のひとはどんな風に感じているのか】
非常に多種多様な症状があります。長期にわたって明白な理由もなく悲嘆を感じ、自分が抗鬱状態になりつつあることすら気付きません。かつて喜びをもたらしていた興味を失い、敗北感と無力感、絶望感を感じます。不眠になり、疲労がたまり、自信が低下して集中力もなくなるため、決断を下すことが困難になってきます。ときには思い悩み他者を責めてみたり自分が人として失格だと思い、罪責感に責めさいなまれます。ときには、怒りっぽくなり誰構わず攻撃したりします。リラックスすることも満足することもなく、急に泣きだすことも頻繁にみられるようになります。