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【こころの解放⑧】現実があまりにも遠く感じられる時

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”統合失調症(旧・精神分裂症)は実に誤解されている症例で、「多重人格」ではありません。
これは気分障害というより精神病性の障害で、現実との接点を失っており、気分障害とは異なるタイプの脳内化学物質の不均衡が原因です。
統合失調症は、何が現実で何が空想なのかを見分ける能力を失ってしまう思考障害です。この障害は脳の見当識を司る部位の化学物質不均衡ですが、気分の司令塔にも作用して、気分障害の症状も引き起こすことがあります。”
このように精神衛生の医師 グラント・マレン医学博士は、医学的治療と霊的な解放、心の傷の癒やしをともに働かせる、両側面からの効果的な方法を説明しています。ここではその著書の中から少しずつ抜粋しご紹介していきます。
第1部-心を束縛する身体的要因 第8章-現実があまりにも遠く感じられる時(8/13)
「このことばは、ただちにネブカデネザルの上に成就した。彼は人間の中から追い出され、牛のように草を食べ、このからだは天の露にぬれて、ついに、彼の髪の毛は鷲の羽のようになり、爪は鳥の爪のようになった。その期間が終わった時、私、ネブカデネザルは目を上げて天を見た。すると私に理性が戻って来た。それで、私はいと高き方をほめたたえ、永遠に生きる方を賛美し、ほめたたえた」(ダニエル書4章33~34節)
【統合失調症とは】
統合失調症は気分障害よりも治療が難しく、抗精神病薬と言われる投薬においても、副作用がより多く見られる傾向があります。統合失調症は、通常は他の気分障害と同じく青年期に始まります。人口の2%がこれに冒され、糖尿病より多発し、はるかに機能障害をもたらしています。気分障害同様に、症状が再発する傾向にあります。
統合失調症は多くの場合、「誰かにみられている」「尾行されている」「迫害されている」と感じます。彼らは誰にも見えない、聞こえないものを見たり聞いたりします。彼らはたびたび現実的根拠がない特異な信念を持つことがありますが、それは非常にとっ散らかって取りとめないものです。
私たちは統合失調症の人とその家族に対して思いやり深く接し、彼らを支え、病が再発してしまうことのないように、治療を続けることを励ましていかなければなりません。
マレン博士は身体と精神、そして霊に対する処方箋を提供しています。
心の問題についてあからさまに口にすることをためらわれている世の中。その問題を避けて通り、口にすることも憚れます。しかし私たちの心がダメージを受ければ、知性や意思が可能なはずの機能を果たすことができなくなります。それでは安定した人生を築くことは難しくなります。
著書では、男女や年齢、遺伝、クリスチャンなど、その思考パターンを推し量り、背景にある条件や社会的背景を具体的数字とともに紹介しています。
今まさに思考・気分・感情をコントロールするのに苦労している方、現状の苦しみを抜け出すために何をすればよいか分からない方はぜひ、詳細を手に取り効果的なプログラムを実行してみてください。
詳しくは著書「こころの解放」をご覧ください。
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次回【第9章 思い煩いが止まらない】では、不安障害について考察していきます。