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【連載】3.11から10年~これからの支援の形~

OBJ復興コミュニティスペースでは14時46分、スタッフと学童保育の子ども達と祈りがささげられた

東日本大震災から今日で10年、そしてオペレーション・ブレッシング・ジャパンが国内災害支援を開始して10年を迎えました。
被災地では表面的には復興が進み、もとの活気を取り戻しつつあるように見えますが、被災者をはじめ、多くの人々が今なおやり場のない悲しみを抱えて生きていています。
今になって震災時に受けた心の傷が言葉にできるようになったという方もたくさんいます。ご家族を亡くした方や家を失った方、原発事故の影響でいじめを受けた方など、様々な喪失を経験した人には、失われたものを悲しむための時間が必要です。

震災を経験した多くの方は、「前に進みたい」という想いと、「以前の生活に戻りたい」という想い、相反する二つの気持ちを胸に抱えています。人はどうしても「希望をもって生きていこう」というポジティブな方向に意識を向けがちですが、私たちは「目に見えない形で何かを失ってしまった人を無理やり悲しみから引っ張り上げるのではなく、同じペースで寄り添いながら一緒に歩んでいくこと」が大切だと考えます。

私たちは2019年、原発事故によって多くのコミュニティが分断された福島県南相馬市に、新たに住民同士がつながる場所として「ブレッシング・ルーム」を設立しました。学童保育や子どもたちのための英語教室、大人も子どもも参加可能なゴスペル教室など、さまざまなプログラムを通して交流の場を提供しています。

震災後結成されたOBJゴスペルクワイアのメンバー

ブレッシング・ルームに通っている子の中には、震災をきっかけにいじめを受け、学校に行けなくなってしまった女の子がいます。人と関わることに大きな不安や葛藤を抱えていた彼女が、学童保育のボランティアに参加するようになり、2年後にはアルバイトができるようになるまでに変化しました。春からは、保育士になりたいという夢を叶えるために東京の専門学校に通う予定で、未来に向かって新しい道を踏み出そうとしています。
大切なのは、傷が完全に癒されることではなく、それを共有して心でつながり、一緒に寄り添って生きていくつながりがあることです。
私たちはこのつながりを通じた心の傷の癒しを目指し、福島の地でコミュニティ支援を続けていきます。

今後10年に向けた取り組み

今後オペレーション・ブレッシング・ジャパンは、スピード重視の緊急災害支援を継続しながら、10年間の活動を通して培った経験を活かし、市民の力で困っている人を助ける仕組み「市民ソーシャルワーク」、それを担う「市民ソーシャルワーカー」を育成するプロジェクトを進めていきます。

私たちは緊急災害支援を行う中で、地域から孤立していて身近に助けを求められる人がいない、誰に助けを求めたらいいかわからないという方々をたくさん見てきました。人を孤立させないために必要なのは「つながる」ことであり、それも平時からのかかわりが重要です。
見過ごされがちですが、どんな場所にも高齢者や障がい者、日本語がわからない外国籍の方など、災害弱者と呼ばれる方が多く存在します。私たちは、ひとりでも多くの方が身近に助けが必要な人がいるということに気づき、発信するようになれば、災害現場が劇的に変化します。
協力者を増やし、災害に負けない地域ぐるみのネットワークを育てることが私たちの課題であり、今後10年へ向けた新しい取り組みです。

▼市民ソーシャルワークの紹介動画はこちらから

ともに手を取り合い、困難に立ち向かったあの日から10年。
オペレーション・ブレッシング・ジャパンはこれからも歩みを止めることなく、防災力向上のための平時の連携体制づくりや被災地のコミュニティ支援を強化して参ります。
これからも皆様のご支援をどうぞよろしくお願い致します。

■災害支援寄付の窓口

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