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OBJの活動

市民ソーシャルワーカー育成プロジェクト

地域を支えていく防災体制づくり

災害発生時は情報が混乱し、行政や福祉専門職といった公的機関に支援の要請が殺到するため、災害弱者と呼ばれる方々が支援を受けられないまま地域から孤立してしまうケースが増加しています。災害弱者とは、普段の生活からまわりの手助けを必要としている「高齢者」や「障がい者」・「傷病者」、災害情報の入手や安全確認が困難な「外国人」なども含まれ、普段から住民同士がつながり、互いを見守る防災ネットワークづくりが急務となっています。

このプロジェクトでは、社会的な制度・サービスを活用して地域の困りごとを解決するソーシャルワークを市民が学び、福祉の担い手となって地域を支えていく防災体制づくりの活動を進めています。

「市民ソーシャルワーク」実践ガイドブック

「災害時に困っている人を助けるために市民にできること」について、事例をもとにまとめたガイドブック(タイトル:災害時あの人をたすけたい~あなたの町・コミュニティの『市民ソーシャルワーク』実践~)を制作、被災地での災害支援において、被災者に向き合う支援チームを支えています。

「災害市民ソーシャルワーカー」ガイドブック

このガイドブックは、OBJが昨年の千葉台風19号災害で支援活動をともにしたCWSジャパン actアライアンス、社会福祉法人ミッションからしだねと共同製作しました。「災害時に困っている人を助けるために、市民にできることは何か」について、事例をもとにわかりやすくまとめた手引書になっています。

大規模な災害が起きたとき、被災した人たちのなかには自ら助けの声を出せない人、自分が何に困っているのかうまく伝えられない人が数多く存在します。こうした災害時における「目に見えない被災者」を支援する上で重要になってくるのがソーシャルワークの働きです。

ソーシャルワークとは、生活のしづらさを抱えている人々を発見し、問題解決へつながる支援に結び付けていくことです。自然災害が頻発している今だからこそ、地域住民がこの働きに知識を広げ、もしもの時できることは何かを考えていく必要があります。

市民ソーシャルワーカー育成プロジェクト内容

このプロジェクトでは、ガイドブックをテキストとして活用し、被災者に対するより実践的な支援が行えるよう、専門職による講習会を実施します。地域住民が福祉の担い手として知識と技術を身に着け、災害に負けない地域ぐるみの助け合いネットワークを創り上げていくことが、本プロジェクトの大きな目標です。

市民ソーシャルワーカー育成プロジェクト 調査票

被災者生活状況調査票は、実際に支援現場で使用されています。この調査票は、ガイドブックと同じく台風19号災害支援の現場の事例を参考に、被災者のニーズをよりわかりやすく汲み取り必要な支援に繋げられるよう制作しました。

講習会では、ガイドブックとこの調査票を併用し、被災者の生活上の困りごとといかに向き合い解決していくかを、ワークショップ形式で学んでいきます。

→ 講習会についてのお問い合わせはこちら

プロジェクト協働団体紹介・立ち上げへの想い

社会福祉法人ミッションからしだね
CWSロゴ
OPERATION BLESSING
市民SW 武山さん

[社会福祉法人ミッションからしだね 精神保健福祉士 武山世里子さん]

普段は京都市の「障がい者地域生活支援センター」で、障害のある方の相談支援を行っている武山さん。2019年の台風19号災害では、OBJと共に長野の現場に入り、被災したお宅を回りながら支援活動に尽力されました。
今回は、市民ソーシャルワーカーとはいったい何なのか、なぜその力が被災地で求められるのかを、当時の様子を振り返りながらお話いただきました。
→インタビュー全文はこちら

市民SW育成プロジェクト

[オペレーショ・ブレッシング・ジャパン緊急災害支援スタッフ 伊東]

台風19号災害支援で長野に入った時、初めてソーシャルワーカーと一緒に現場を回ったことが大きなきっかけとなりました。そのソーシャルワーカーが、ミッションからしだねから派遣された精神保健福祉士の武山さんです。
そこで、「自ら助けを呼べない被災者が、こんなにもたくさんいるのか」という現実を目の当たりにしました。今までの支援活動では、そういう人たちの姿が見えてこなかったのです。
→インタビュー全文はこちら

市民ソーシャルワーク支援の現場から

市民ソーシャルワーク支援 熱海市土砂災害
令和3年熱海市土砂災害・移送支援

移動手段というだけでなく、不安や悲しみに寄り添い、時には気持ちを話してくださるよう、安心して日常を取り戻せるよう見守る「心」の支援を行っています。

市民ソーシャルワーク支援
福島県沖地震・高齢者見守り支援

作業に偏りがちな支援現場ですが、被災者のお話にしっかり耳を傾けることで「一人ではない、誰かが気にかけてくれている」という希望へつなげることができます。

市民ソーシャルワーク 台風19号 千葉
千葉台風19号・在宅避難者支援

ソーシャルワーカーと緊急支援チームの連携による支援体制を強化、自分から助けを求めることができない方々に、確実に必要な支援を届けていくための新しい試みをスタート。