【令和6年能登半島地震】一年を振り返る現地活動レポート(2025年)
2024年元日に発生した能登半島地震から、まもなく2年が経過します。
復旧・復興が進む一方で、仮設住宅での暮らしの長期化、在宅避難者への支援の届きにくさ、そして心身の不調や孤立といった課題は、かたちを変えて今も続いています。
2025年、私たちは「届けて終わりにしない支援」を大切に、
物資支援 × 傾聴 × 心のケアを組み合わせた活動を継続してきました。
本レポートでは、その一年の歩みを振り返ります。
支援内容(2025年1月〜12月)
●受益者数:1,953人
●配布物資総量:867.7kg
●クリスマス・ギビング配布数:359セット
●ボランティア参加人数:98人
●協力団体数:24団体
多くのボランティア、協力団体、そして全国からのご支援により、これらの活動が支えられました。

フードバンクパートナー”いのちのパン”の方々とともに

「心と体のリラックスタイム」を実施
物資支援
2025年は、仮設住宅・みなし仮設・在宅避難それぞれの生活実態に合わせ、
「手渡し+会話(傾聴)」を基本に物資支援を行いました。
内灘町:仮設住宅での定期訪問
6月からジャパン・プラットフォームの助成により、全6か所の仮設住宅を定期的に訪問。
在宅中の方には直接手渡しし、生活の困りごとや体調について耳を傾けました。
夏には熱中症対策物資を配布し、訪問中に体調不良の兆候がある方を発見、冷却・補水・連絡調整・再訪まで行うケースもありました。
8〜9月には、全95世帯規模の仮設住宅を1日で回れる体制が整い、これまで会えなかった方とも顔を合わせられるようになるなど、

ボランティアの方々と一緒に仮設住宅を訪問
在宅避難:支援が届きにくい場所へ
仮設住宅に比べ、在宅避難者には物資や情報が届きにくい現状があります。
輪島市町野町の地区などでは、地元の協力を得て戸別訪問による物資配布を実施。
「家まで物資を届けてもらったのは初めて」
そんな声から、在宅避難支援の重要性を改めて実感しました。

ジャパン・プラットフォーム助成により生活用品をお届け
配布物資の内容(抜粋)
配布物資は、季節や現地のニーズに応じて内容を調整しました。
熱中症対策:ポカリスエットパウダー、塩タブレット、OS-1 など
生活用品:サランラップ、ハンドソープ など
食料品(非常食にもなるもの):せんべい、お菓子、缶詰パン、ラーメン、アルファ米、即席みそ汁、パックご飯 など
お米:在宅避難者や高齢世帯から「お米が一番ありがたい」という声が多く寄せられました。
心のケア(個別カウンセリング・傾聴・心理教育)
発災から時間が経つにつれ、2025年は慢性的なストレスや喪失感、孤立感がより顕在化しました。
個別カウンセリング
仕事、家庭、介護、健康、喪失体験などをテーマに、継続的な相談対応を実施。
呼吸法などのセルフケア、医療受診の促し、生活の工夫を一緒に整理しました。
「家族がいても、孤独を感じる」
そんな声に寄り添いながら、

定期的にカウンセリングを実施
心理教育・健康講座
内灘町の「うちなだカフェ」などで、
クイズ形式の「こころと体の健康講座」を実施。
「外に出るきっかけになった」
「前に教わった呼吸法が、眠れない夜に役立った」
といった声が聞かれ、

ストレスの仕組みなど”こころと体の健康講座”を開催
子ども支援・コミュニティ支援
私たちはこれまでの災害支援経験から、子どもの笑顔が大人を、また地域を元気づけることを目の当たりにしてきました。
能登支援においても協力団体やボランティアと連携し、子ども支援、コミュニティ支援を続けています。
子ども支援
学童(こうようくらぶ)では、
クリニクラウン(ピエロ)によるパフォーマンスや、
クイズ・ビンゴ・プレゼント配布を実施しました。
大きな声で笑い、安心して楽しめる時間は、
子どもたちが

放課後児童クラブ穴水こうようクラブのクリスマス会
コミュニティ支援(居場所づくり)
仮設談話室やコミュニティセンターで、音楽コンサート、ストレッチ、サイコロトークなどを実施。
体を動かし、誰かと話すきっかけをつくることで、長期避難による孤立を和らげる場となりました。
また、引きこもりがちな若者を中心にした「英語カフェ」の企画など、小規模な居場所づくりも始まっています。

”うちなだカフェ”でのクリスマス・ギビング
2025年を振り返って
2025年も、多くの方々のご支援と祈りに支えられ、「届ける」「聴く」「つなぐ」支援を継続することができました。
心より感謝申し上げます。
2024年元日に発生した能登半島地震。
発災直後の緊急支援から復旧・復興期を経て、2025年は、
支援の主体が外部から地域へと少しずつ移っていくことが求められる中で、地域の団体やボランティアの方々との関係性が深まり、支援を継続できたことを、私たちは大きな恵みとして受けとめています。
今年度は特に、
内灘町社会福祉協議会との協働、
地域教会・ボランティアとの継続的な連携、
そして傾聴や心のケアに関する研修の実施を通して、
一方で、復旧が進む今だからこそ、あらためて浮かび上がってきた課題もあります。
復旧の「区切り」が新たな喪失感を生むこと、
家族がいても孤立が深まっていく現実、
在宅避難者への支援の届きにくさ、
そして支援者自身の疲労とケアの必要性。
これらの課題から目を背けることなく受け止めながら、私たちはこれからも、現地の声に耳を傾け、現地とともに歩み続けていきたいと願っています。
引き続きご支援をよろしくお願いいたします。
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