【子ども支援】「生きるを励ますアート」五感・マインドフルネス・臨床美術 2024.08.20子ども支援, 子どもハートケア支援, 日本での活動 「生きるを励ますアート」五感・マインドフルネス・臨床美術~関根一夫先生出版記念講演会にて、「もっともっと、すぐそばの『いる』を知ること」と題し講和に登壇させていただきました。 OBJブレッシング・クラブで毎年アートプログラムを実施してくださっている臨床美術士 小野寺良枝先生(yoshiクリニカルアート研究室)からのご依頼で、支援活動の経験を踏まえお話しさせていただきました。 匂い、感触、味なども含め五感を使って感じたものを描いていくアートプログラムは、写実的、美術的にどうかというものではありません。例えば、ブロッコリーといえば”緑、もじゃもじゃしている”などのイメージを思い浮かべますが、先生の話を聞きながらかき分けて覗いていくと、知らなかったブロッコリーの姿-森に見えてきたり、また別なものに見えてきたりもします。そうして感じたものをそのまま表現していきます。 クラブで実施いただく臨床プログラムを通し、いかに「頭の中で勝手に知っていると思い込んでいたか」に気づかされました。そしてこうした「知っていく」経験を通し、もっと被災地で生きている人たちの心、願いを知りたいと思うようになりました。 能登半島地震支援でも、何度も足を運び時間をかけて関わっている方がぽつりと話してくれることがあります。そうした時、自分は彼/彼女のことを少しだけ知ることができたことを実感します。ストレスがかかる中で心を置き去りにしている被災地の人たちも同じく、自分自身の心を見つめることができると言います。 彼らの置かれた状況を私たちがもっと知らなければならない、頭の中で知っているだけでは本当は知らない、という謙虚な姿勢を持ち、膝を突き合わせて隣人になることで知っていくことがとても大切です。 臨床美術は私たちにそのきっかけを与えてくれました。今では子ども支援や災害支援にとどまらず、すぐ近くで困難にある人々のことをもっと知り、手を差し伸べていくためのソーシャル・アクション・プロジェクトが始まろうとしています。 皆さんもぜひ、身近な人、もしくは自分自身のことを知ることを始めてみてください。そして必要があれば、耳を傾ける、声をかける、手を差し伸べる、心に寄り添うなど、あなたにできる小さな1歩を踏み出してみていただければと思います。 8月上旬、夏休みの子どもたち向けに「恐竜を描こう」のテーマで、小野寺先生に教室を開いていただきました。アクリル絵の具で描いた恐竜の輪郭にコルクシートや紙やすりをちぎって貼り、オイルパステルで模様を描き、できあがった自分だけのオリジナル恐竜。それぞれの個性が表れた作品を、最後は先生にめいっぱい褒めてもらって、自分の感性に自信を持つことができた子どもたちでした。 ▼こども支援レポートもご覧ください▼ こども支援レポート Tweet シェア 子ども支援, 子どもハートケア支援, 日本での活動子ども支援, 臨床美術, 夏休み, 臨床心理, 美術, 臨床美術士