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大漁を祈って ?義援和船の進水式?

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東日本大震災の津波によって、三陸沿岸部は約500キロにわたり漁産業基盤が壊滅状態となりました。漁師さんたちはわずか数分の間に、これまでに築いてきた全てのものを失ったのです。
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三陸地方で古くから盛んな、ワカメやカキの養殖・アワビの採取・刺網漁に不可欠な小型の漁船は、津波によって少なくとも10、000隻が失われました。急に発生した需要に、造船メーカーは生産が追いつかず、現在、漁船が手に入るのは数ヶ月から1年先という状態となっています。船をお贈りすることを決定したものの、新品を手に入れることは現況では不可能だったので、私たちは手に入りやすい中古船で状態の良いものを、国内の各地から手配することにしました。
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9月4日の寄贈・進水式当日。

各地で大きな被害をもたらした台風12号が迫り来ているにもかかわらず、午後からは太陽が輝き始めました。
”大漁”と大きく記された白い旗が風にはためき、当選したオーナーさん自らの手によって、それぞれの船に船外機が取り付けられました。開始時刻が近づくと、オーナーさんのご家族やメディアが続々と集まりはじめ、港はにわかに活気づいてきました。

式典は予定時刻通り開始されました。
気仙沼市の菅原市長、宮城県漁協 大谷本吉支所の鳳京運営委員長から、そしてこの機会を作ってくださった元本吉町長の千葉仁徳さんから心のこもった感謝のお言葉を頂きました。

OBI理事長のビル・ホランは、自らの父と祖父が漁師だったこと、ハリケーンによって船を失った経験を語り、希望の灯りをともしましょうと皆さんを励ましました。
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船の贈呈状をステージ上でオーナーさん一人一人にお渡しした後、地元の皆さんによる盛大な大漁唄い込みが披露されました。男性は漁の時に着用する防水オーバーオール、女性は漁師を模した伝統衣装に身を包んでいます。手にした櫂をステージに打ちつけて力強くリズムを取り、船をこぐ仕草をして踊ります。酉には大黒様が登場、鯛をつり上げて大漁の喜びを表現しました。 会場は拍手喝采に包まれました。

最高に楽しい催しでした。
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ラストは寄贈した船による日門漁港内の試運転です。
港内に沿って船を走らせます。
私たちは先頭の船に乗せてもらい、贈った船の感触を確かめました。
漁師さんたちは皆非常に感謝してくださり、中には涙ぐんでいる方もおられました。
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笑顔のうちに式典は無事終了しました。

オペレーション・ブレッシングが、三陸の漁師さんたちが漁産業の復活に向けて歩み出すためのお手伝いをすることが出来とても嬉しく思います。それは、私たちにとってもまさに“BIG CATCH”となるのですから。
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