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3月8日は『国際女性デー』

今日3月8日は『国際女性デー』です。
国際女性デーは、20世紀への変わり目に、北アメリカおよびヨーロッパ各地での労働運動が起原とされています。
現在は加盟国がそれぞれの歴史と伝統に応じて、女性の権利と世界平和をめざす日として記念行事や催しを開催し、日本でも「女性の生き方を考える日」として各地で様々なワークショップが行なわれています。

人は誰でも、人として尊重され、それぞれにふさわしい環境の下で人間らしく生きる権利を持っています。
これは男性であろうと女性であろうと、すべての人に平等に与えられた権利です。
ところが、人類の歴史の中で、長い間女性は男性より低い存在と見られてきました。
少しずつ女性の地位は向上してきましたが、世界にはなおも女性であることで、差別に悩み人権を侵害される女性がたくさん存在します。

オペレーション・ブレッシングは、世界各国で女性の人権を支援する活動をおこない、精神的・経済的自立をサポートする働きを続けています。
今回は、エルサルバドルの活動をご紹介します。
【母と咲かせる希望の花】エルサルバドルから
ギャングと暴力がはびこるエルサルバドルの地域では、いかに自分の身を守るかが日々を生きるための鍵となります。
殺人の犯罪率がアメリカの22倍を超した2016年、21歳のマリアさんは危険を避けるため故郷から逃げました。
暴力団の勢力が、彼女の家と学校を結ぶ地域にまで拡大してきたため、やむなく母親を残し避難しなければならなくなったのです。

「数カ月間、私は身を潜めて生活していました。残してきた母親のことを思って、毎晩泣いていました。」
当時の様子を振りかえって、マリアさんはそう語っています。

マリアさんは親戚の叔母の家に身を隠し、その後幸いなことに再び母親に会うことができました。
そしてついに、暴力や抗争におびえて暮らさなくてもよい安全な地域を見つけ、そこに身を落ち着けることができたのです。
しかし、新しい地でどのようにして生計を立てていくかが最大の壁でした。
【母と咲かせる希望の花】エルサルバドルから
ギャングによる暴力行為によってトラウマを受けたマリアさんは、地元の診療所で心のケアを行う支援グループがあり、治療にあたっている女性たちがそこで心理的なサポートを受けていることを知りました。
この度オペレーション・ブレッシングは、その診療所でペーパーフラワーを作るワークショップを開催しました。

体験したマリアさんが次のように語っています。
「以前もこうした手芸をしたことがありますが、あまりうまくできませんでした。
今回はワークショップで教えてもらいながら取り組めたので、花を作るスキルがグッと上がったように感じます。」
ワークショップ後、彼女は収入を得るためにペーパーフラワーを作ることを思いつき、今回学んだ知識を母親に教えて一緒に作業を行ったらどうかと考えました。
【母と咲かせる希望の花】エルサルバドルから
現在マリアさんは、自分の作品の販売を開始し、ラテンアメリカの各地から特別行事のために使う商品の注文を受けています。
販売をスタートさせてから、彼女が生産する商品の量と注文は増加する一方です。
母親と共に、彼女は新しいビジネスを立ち上げることに成功しました。

「オペレーション・ブレッシングが提供してくれた、この素晴らしいワークショップに心から感謝しています。」
たくさんの美しい花に囲まれて、マリアさんが笑顔でそう語ってくれました。
ワークショップで得た新しいスキルを大いに生かしながら、マリアさんと母親は確実に安定した生活を築き始めています。

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