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養殖業から広がる未来

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Operation Blessing International(OBI)がポルトープランスで進めている養魚場・孵化場プロジェクトは、ハイチの子供たちが学校で美と科学について学習する教材にもなっています。

ハイチの数百の小・中・高等学校に、観賞用の熱帯魚の入った水槽が寄贈されています。水槽は教室を明るくし、先生が生徒に生物学や環境科学、自然保護について教えるのに役立っています。

学校に置かれた水槽は、ハイチの個人向け水槽・観賞魚市場を活性化するのにも役立ちます。養魚場では、青年たちがエンゼルフィッシュ、プラティ、グーラミ、スマトラなどの熱帯魚の繁殖法と飼育法を学んでいます。

それだけではありません。OBIは、魚の養殖業という産業を育てると同時に、孤児院や学校や病院に魚を寄付することで飢餓救済にも取り組んでいます。

OBIハイチ事務局のエリック・ロッツ事務局長は、「養魚場は朝から晩までてんてこ舞いの忙しさです」と話してくれました。魚の需要が多いのに地方の川で魚が不足しているため、ハイチ人のチームは、可食部が多い特別なティラピアの養殖法を学んでいます。

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OBIの孵化場では採卵と受精を行い、孵化した稚魚が幼魚になったらハイチ人の養殖業者に販売します。養殖業者は幼魚を飼育し、成魚になったら消費者に売るのです。ハイチの人々は、新鮮な魚をまるごと買うことも、パック詰めした切り身を購入することもできます。また、ZBレストプラスというレストランでは、フライ、焼き魚、地元の新鮮な野菜と一緒に煮たスープなどを味わえます。

養魚場はOBIが支援する「ザンミ・ベニ子供の家」の敷地内にあるので、タンパク質を豊富に含むティラピアをザンミ・ベニで暮らす子供たちにたっぷり食べさせられるだけでなく、近くの病院や孤児院や学校に魚を供給することもできます。ここは、ハイチの飢餓と戦うのに理想的な場所なのです。

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教室でも孵化場でもレストランでも、プロジェクトの目標はただ1つ、貧困からの救済です。

OBIのビル・ホラン理事長は、「ハイチにとっては好ましいことですが、この地に根をはってきた貧困にとっては面白くないことでしょうね」と言っています。

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