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【 ロシア】本当の喜びとは何か?孤児となった12歳少女のストーリー

※この記事はオペレーション・ブレッシング・ジャパンの母体であるCBN(Christian Broadcasting Network)のニュースを翻訳したものです。

赤く染めた髪の毛、腕にはめたビーズのブレスレット…ソニアは一見米国のどこにでもいるごく普通の女の子です。
しかし、実際は違います。ソニアは、ロシアで望まれずに生まれてきた70万人の孤児の1人だからです。

父親はソニアに無関心、母親はアルコール依存症でソニアがそばにいるのを嫌がります。この美しい12歳の女の子は、旧ソ連時代の多くの子どもたちのように、自分の両親から育児を拒絶され、児童養護施設で生活しています。

おそらくソニアと接する人は、彼女がまとう不思議な雰囲気を感じるかもしれません。それは、多くの苦難を経験したソニアが、児童養護施設で経験した奇跡に関係しています。ソニアは、彼女を愛し、彼女を必要とする人物に出会いました。
それが、イエス・キリストです。そして今、辛い出来事があったにも関わらずソニアの心は喜びに満たされ、多くの人々に驚きと感動を与えています。

ロシアで20年以上前から続く望まれない子ども達の問題に、地域教会は向き合い続けてきました。その20年間の働きの実りがソニアです。
アメリカでは、普通「孤児」と聞くと、じゃあ「養子縁組」に、と連想します。しかし、ロシアの孤児や遺棄された子どもたちの80パーセント以上は、さまざまな法的・外交的な理由から、養子縁組されたことはないのが現実です。

クリスチャンとして、このように家族から養子縁組されないソニアのような子どもたちをどのように助けたらいいのでしょうか?スラブ系福音協会(SGA, www.sga.org)は、次のようなビジョンを掲げ、孤児のケアに尽力しています。それは、「地域のクリスチャン共同体が子どもたちを見守り、子ども達が切に望む愛と親密な関係を、地域の教会が届けていくこと」です。この働きは、「オーファンズ・リボーン』(生まれ変わった孤児)と呼ばれています。

ソニアは毎日児童養護施設のテーブルに腰掛け、SGAと提携関係にある地域の福音教会の友人が提供するバイブルスタディレッスンを楽しみにしています。彼女は、彼女を愛し、欲しているこのイエスについてさらに学ぶことを心待ちにしているのです。
このようにして、彼女の喜びの光が児童養護施設中に広がり、悲しみに打ちひしがれたその他の子どもたちの生活にも大きな変化を与えています。

しかし、ソニアが今に至るまでの道のりは過酷なものでした。パンデミックにより児童養護施設では外出が禁止となり、引きこもり状態を強いられ彼女はたびたびさみしくなりました。また、施設の上級生から頻繁にいじめを受けるようになりました。

「私たちは、窓際に立ち、教会から友人が来るのを待ちました」と、ソニアは言います。「友人が中庭に入るたびに、『日曜学校が始まります!』と、叫ぶのです。それは大変すばらしいものです。」

ウォッカの苦悩

昨年9月、パンデミックの影響でソニアは児童養護施設から自宅に戻り、アルコール依存症の母と一緒に過ごしました。ソニアはその時のことを次のように降る帰ります。「私のことを見ても、母はちっとも幸せそうではありませんでした。かわりにウォッカを何杯も飲んでいたんです。」

何人かの男たちが家にやって来て、その酒飲みどんちゃん騒ぎが始まると、ソニアは家を出、教会の友人がいつも待ってくれているバス停目がけて歩きました。彼女たちに聖書を教える教師エレーナが到着するまで、氷点下の気温の中、友人は彼女をいつも待っていてくれたのです。教師エレーナは、ソニアの体に腕を回し抱擁して、自分の家にソニアを連れて帰り、パンケーキと暖かいお茶を用意して彼女を励ましました。
「エレーナは、『神様があなたと共にいる』と語ってくれました。その言葉で、私の心は喜びに満たされました。」

その喜びの原点は、『自分が誰かから愛され必要とされていること、そして天におられる神様に愛されている』と知ったことです。エレーナと忠実なクリスチャンのグループは、ソニアのような見捨てられた子どもたちを献身的にサポートし続け、喜びの渦を地域に巻き起こしています。彼らはたびたび、ソニアが暮らす児童養護施設を訪問し、氷点下の気温でも出かけ、どの子どもたちにも人生の転機となる福音のメッセージを共有します。例えば「あなたは必要とされている。あなたは尊い存在である」と言った言葉です。

時には暗い日々が続き、試練が人生から喜びを奪い去っていくようなときもあります。しかし、ソニアのストーリーを覚えていて下さい。もし親密だった人に見捨てられても、天なる神様にあなたは愛され、尊い存在とされています。ソニアのように、あなたは「全ての理解を超える」神様から与えられた喜びと平和が注がれているのです。
「望まれずに生まれてきた」12歳の、髪の毛を赤く染めたロシアの少女を通じて、神様は私たちにこの喜びを知ってほしい、受け取ってほしいと語りかけておられます。

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