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【コラム掲載情報】5/30福島民報「民報サロン」

皆様こんにちわ!オペレーション・ブレッシング・ジャパン広報の渡邉です。
本日5月30日、「福島民報」の民報サロンに第2回目となるコラムを掲載させて頂きましたのでご紹介致します。

「心の防災を身に付ける」

5月も終盤に差し掛かり、長雨の季節が近づいてきました。梅雨期は大雨による災害が発生しやすい時期です。
日本は台風も多い、地震大国。いつどこで自然災害に見舞われるか分からないため、普段からしっかりと防災対策をしておく必要があります。

災害への対策というと、非常食や懐中電灯などの防災グッズの準備、家具の転倒防止材の設置などを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。災害を想定した物質的な対策はもちろん重要です。しかし、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故をきっかけに注
目されているのが「レジリエンス」です。
レジリエンスは、一般的に「ストレスや逆境に直面した時、それに対応し克服する能力」を指します。
目まぐるしく移り変わる現代社会に生きる私たちは、ストレスの中で生活しています。わずかなストレスであれば、自分の好きなことをして気分転換したり、友人や家族に話したりすることで、乗り切ることができるでしょう。しかし、思わず圧倒されてしまうような大きなストレスに見舞われてしまったら、私たちはそこからどれだけすぐ立ち直ることができるでしょうか。
その逆境から立ち直る力、回復力こそ「レジリエンス」なのです。

近年の防災意識の高まりもあり、子どものうちからレジリエンスに基づく「しなやかな心」を身に付けようという動きもが活発になってきました。失敗や挫折といった逆境が襲いかかった時も、バネのように立ち上がる力を身に付けることができれば、幼い時から困難さえも糧として成長していくことができます。
私が勤務している国際NGOオペレーション・ブレッシング・ジャパン(OBJ)は震災以降、アート教室や保養キャンプを通じて福島の子どもたちの心をケアする支援に取り組んできました。私たちは、子どもたちのレジリエンスを育むことを意識して活動しています。
被災した子どもに心のケアが必要であることは、これまでも多くの研究者によって強調されてきました。しかし、全ての子どもを傷付いた存在として認識すると、子どもの保護が優先され、子ども自身が持っている生きる力の把握が後回しになってしまいます。
OBJでは、子どもたちが遊びを通して失敗と成功の経験を積み重ね、自尊感情や自己肯定感を育んでいくことで、子どもたちの持つ力や可能性を伸ばすことに重きを置いています。
最も大切なのは、時にうまくいかなかったり、失敗したりする自分を受け入れること。結果を問わず、存在自体、ありのままの姿をそのまま認めることは、誰しもが持っているレジリエンスを鍛える第一歩なのです。

学校や仕事での小さな挫折から、震災などの災害による大きな心の傷まで、人生にはたくさんの困難が襲いかかります。そんな時、心折れずに何度でも立ち直るために、レジリエンスを高めることは、いわば「心の防災」です。自然災害が増えるこの時期、レジリエンスを鍛えて、未来に対する心の備えをしてみませんか。

国際NGO特定非営利活動法人
オペレーション・ブレッシング・ジャパン
広報 渡邉恵
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