レイテ州アランアラン町で支援活動を開始
昨年11月にフィリピンを襲った史上最大規模と言われる台風ハイエンの被害から、まだ被災地は立ち直ることができていません。特に、下水道が完全に破壊され、井戸なども海水が浸入し、生活するための水が決定的に不足している状況は深刻です。復旧の作業も遅れたままです。
レイテ島は、被害が最も大きかった地域です。そのなかのアランアラン町に、OBJ(オペレーション・ブレッシング・ジャパン)は、OBP(フィリピンのOB組織)と協力し、塩素製造のための装置を持ち込みました。これまでも、ハイチなどで活躍してきている特殊な器具です。これを稼働させることで、汚染した井戸水や河川の水などを塩素で浄化し、改めて、生活用水(食器の洗浄や洗濯に用います)や飲料用水に作りかえるのです。そのための拠点をアランアラン町に、設置しました。
井戸の水をそのまま飲むと、下痢など様々な病気にかかってしまうので、塩素を少し加えることで、健康を取り戻し、いのちを救うことが出来ます(配給する塩素は食用レベルで、誤飲しても危険性はありません)。It’s the “gift that keeps giving.” 塩素という贈り物は、与え続けるものです。
この事業は、JPF(ジャパン・プラットフォーム)の助成を受けて行っているものです。OBJは昨年に、JPFに加盟しましたが、今回のハイエン台風被害緊急支援事業として取り組むプロジェクトが、最初の助成対象となりました。
アランアランに設置した設備を、CLEAN WATER STATION (CHLORINE DISTRIBUTION POINT)と名付けました。ここでは、毎日、ボトルに入れた塩素が配布され、各家庭に持ち帰られ、それぞれに使用されます。
実は、アメリカから空輸された大型の器具の通関に時間がかかっているために、本格稼働ができていない状態です(現在は、予備の小型機を使用しています)。近隣の住民、約6万世帯(延べ数)に向けての配布作業がいよいよ始まりました。
ただし、塩素を飲み水に入れることの安全性などの知識が少ないため、この事業では、住民に塩素を使った水の浄化の方法を教える講習会も行われています。住民のみなさんの期待は大きいようです。この事業は2014年3月中旬まで継続する予定です。住民からの感謝の声も、これから順次お届けします。
(支援施設と場所)
CLEAN WATER STATION (CHLORINE DISTRIBUTION POINT)
Bgy, Cavite, Alang Alang, Leyte (at crossroad leading to San Miguel)