グレンディーのトルティーヤ

グレンディーと夫の間には1つの約束がありましたが、残念ながら、その約束は守られませんでした。

夫は妻に、トウモロコシ粉砕機を買ってあげようと約束していました。この機械があれば、グレンディーは自宅で3人の幼い娘たちの世話をしながらトルティーヤ（トウモロコシの粉で作る薄いパン）を作って売り、家計の足しにすることができると考えたのです。

けれども、夫妻がこの約束をしてから数日後、一家が暮らす地域を地震が襲いました。夫は命を落とし、家は倒壊して瓦礫の山になりました。
グレンディーと3人の娘たちは、急ごしらえの避難所に身を寄せました。娘たちはそこで寒さに震えて泣き叫んでいましたが、グレンディーにはなすすべもなく、奇跡を祈るしかありませんでした。

地震の数日後、Operation Blessing International（OBI）のチームが彼女の窮状を聞きつけ、倒壊した家の再建に協力しました。
そして、グレンディーが生活を立て直し、3人の幼い娘たちを育てていけるようにするために、亡き夫に代わって、彼女にトウモロコシ粉砕機を贈りました。グレンディーは今、自宅でトルティーヤ作りの仕事をし、その稼ぎで3人の娘を養い、学校にも通わせています。

（翻訳：Funada Noriaki）