【お便り紹介】支援者のためのレクチャー&ワークショップに参加して
今年10月、ブルース・マクドナルド博士をお招きし、被災各地で開催した心的外傷後成長(PTG)のレクチャー&ワークショップ。
それに参加してくださった方から一通の手紙が届きました。
この方は東日本大震災後、傾聴サロン活動を通して、身近な方々の心の支援活動を続けておられます。
一部を抜粋し、ご紹介させていただきます。
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出席するまでは、緊張もあり少し不安でしたが
終了後、出席できて本当に良かったとしみじみ思いました。
この感動を言葉で伝えるのはむずかしく
どこまでお伝えできるか不安ですが
心のままに綴ってみます。
まずほっとしたのは
プログラムの文章の温かさ、柔らかさ、
思いやりにあふれた言葉に緊張がほどけました。
講座の内容も視覚をたくさん使った内容で、とても分り易いものでした。
その内容から私がいただいてきたものは
●自分の一つのストーリーを作る
●エキスパート・コンパニオンの役割
●三番目の木
●ブルース先生の体験
大きくは、この4つです。
私は傾聴活動の中で、いろんな方の物語を聴きます。
回を重ねているうちに内容が変わってきていることに気付くことがあり、
今が良いと思えていると、以前の悲惨な体験も少しずつ意味合いが変わってくる。
ということを体験させてもらってきました。
講座の中で先生がお話しされた、
「人は物語を語ることによってよくなっていく。」
ということが実感としてあり
「ああ、いいんだな。」と少し安心しました。
エキスパートコンパニオンの役割については、とても難しいと思いましたが、
以前から、「傾聴」を例えて言いますと、
「話す人の肩に後ろから両手をそえていよう、話す人が揺れたら
同じように一緒に揺れよう、自分からは相手を揺らさないようにしよう。」
と心がけてきました。
その役割の話から、自分のイメージとしっくりくるようで
また少し安心しました。
3番目の木、あまりに大変なお話を聴くときは、こちらも心が揺れて、
「こんな風で大丈夫かな」、と思うことがありますが、むしろその姿を
尊敬の思いで見ることができそうです。
折れた木を元に戻そうとすると、枝がボキッと折れたりして、もっと大きな傷を負うことになる
このままの姿で、きっと新しいその人の物語を綴りながら
歩き始めることを信じてそばにいられるようになりたいと強く思いました。
ブルース先生の体験をお聞きして、思わず涙が流れました。
このPTGの講座の内容を、その先生の姿で
私たちに示してくださいました。
今、定期的に開いている傾聴活動のカフェでは、
大変困難な問題を抱えている方もいらっしゃいます。
いろんな方のお話を伺いながら、当事者の回復の力を信じ
同時に自分の限界をわきまえながら、仲間とともに活動していきたいと思います。
2016.11.22
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お便りありがとうございました。
オペレーション・ブレッシング・ジャパンでは12月21日(水)13:30~
宮城県登米市 米谷公民館において
心のケア支援 P T Gワークショップを開催いたします。
▼PTGワークショップ
https://business.facebook.com/events/593143747554682/
OBJスタッフによるPTGワークショップ。PTSDと、そうではないもの、
わかりやすい身近な例から、「心的外傷」や「人間的成長」について、一緒に学びあいませんか。
PTGワークショップに関連する記事
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▼【東日本大震災:心のケア支援】心の傷から成長する ブルース博士による講座を開催
http://objapan.org/?p=18666
▼震災を語り継ぐ-気仙沼トラウマの中の成長-
http://objapan.org/?p=18660
▼【東日本大震災:心のケア支援】登米市の高校生が学んだ!被災地の心的外傷後成長(PTG)
http://objapan.org/?p=18667
▼【ビデオ】心の傷から成長する ブルース博士による講座を開催
http://objapan.org/?p=18657
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