【令和6年能登半島地震】 緊急災害支援-2カ月レポート
令和6年能登半島地震・大雨, 子ども支援, 緊急支援, 災害支援, 日本での活動
現地活動レポート
OBJ支援活動概要
40年以上にわたり、アメリカ バージニア州に本部を置くオペレーション・ブレッシングは支援してくださる皆様とともに、90以上の国や地域で何百万人の人々の苦しみを軽減することで神の愛を示してきました。日本では東日本大震災発生直後より支援を開始し、現在は災害人道支援、復興コミュニティ支援、こころの支援、つながり支援の4つのプログラムを中心に活動を続けています。皆様の温かいご支援により、世界中で苦難に直面している人々の最も切実なニーズに応えることが可能となります。
令和6年能登半島地震
令和6年元日、能登地方を震源とする大地震発生直後より調査を開始。翌日には出動を決定、準備を整え、4日早朝に能登半島へ向け仙台を出発しました。私たちは災害対応フェーズをベースに支援活動を実施しています。(写真:支援拠点の内灘聖書教会)
緊急期(~1週間)
プッシュ型支援開始
水や食料、衛生用品、毛布や発電機など、災害時には必ず必要となる緊急物資を積み込み、1月4日早朝に仙台を出発。「とにかく何もない。
何でもほしい」「水と燃料があと1日分しかない」「100人の入所者のために早急に物資が必要」などの切迫したニーズを拾い、物資支援を開始しました。
支援の狭間、福祉施設へ
公的支援はより被害の大きい北部へ集中。要請のあった施設に物資を届け、さらにその先の”つながり”を辿り、支援を展開していきます。通信手段が限られる中、対面での聞き取りも貴重な情報源となりました。
飲料水と生活用水
断水は飲料水だけでなく、手洗い、入浴、洗濯、調理にまで影響を及ぼし、健康状態や衛生環境の維持が困難となります。飲料水はもちろん、生活用水用のポリタンクにも大きなニーズがありました。
衛生用品、介護用品
高齢化の進んでいる地域。高齢者施設では除菌タオルや清拭タオル、ドライシャンプーなどの衛生用品のほか、おむつや防水シーツなどの介護用品、介護食また栄養ドリンクのゼリータイプの要請も多くいただきました。
応急期(~1ヶ月)
燃料支援
県内のガソリンスタンドは壊滅状態。日中は暖房をつけずに過ごしたり、介護機器のための発電機・燃料不足が深刻。通勤や送迎のための給油も困難なため、灯油、軽油、ガソリンの燃料支援を開始しました。
炊き出し支援
パートナー団体との連携により炊き出し支援を実施。1カ月間レトルトばかりという被災地域の方々に作り立ての温かい食事を提供しました。「23日ぶりにお肉を食べました」という切実な声も聞こえてきました。
バラエティパック配布
全国から寄せられた様々な食料や物資を詰めたバラエティパックは皆さんの笑顔を引き出します。甘いお菓子や野菜ジュースなどが好評で、炊き出しを待つ間に会話も広がりました。
パーソナルスペース確保
企業の協力により、段ボールとシキレールを提供。避難者の生活スペースや着替えスペース、障がい者施設では高さのある間仕切りが必要とのことで、必要に応じた形で活用されています。
復旧期①(~3ヶ月)
プル型支援~市町の要請に対応
福祉施設支援の広がりによって市や町からの要請が入り、市町を通して要望書を配布。電話調査も継続し、続々と要望が届くようになりました。使い捨て食器や生活用品から車椅子、介護用ベッドまでリクエストは多岐にわたります。
Amazonほしい物リスト
倉庫在庫、購入手配のほか、Amazon”たすけあおうNippon被災地を応援ほしい物リスト”により、多岐にわたる要望に細やかな対応が可能となりました。2月の1カ月間で届いた物資は800点以上にのぼります。
在宅避難者支援
福祉専門家のボランティアも同行し、在宅避難されている方を訪問。事情を抱え避難所を利用できない方々は支援が届かず買い物に行くこともできません。必要物資をお届けしながら困りごとをお聞きし、見守り支援を行っています。
給水支援
2月下旬でも断水が続く地域では、給水支援が必要でした。約800L、人手不足の施設にとって往復の移動を入れて2~3時間もかかる給水は難しく、「もしできたらお手伝いいただきたい」との相談があり、サポートさせていただきました。
復旧期②(~3ヶ月)
片づけ、清掃支援
住家の被害認定調査が進み、片づけ支援の要請が入り始めています。高齢化の進む地域では自力での清掃が困難で、災害ゴミ置き場は数時間の待ち時間となることも。パートナー団体と協力・分担しながら作業を進めます。
キッズケア
「職員をどうにか職場復帰させたい。送り迎えの負担等も減らしたい」と福祉施設内に設けたキッズコーナー。保育の資格をもつスタッフが全力で支援させていただきました!
支援者のための支援
自ら被災しながらも業務を続ける施設職員の皆さんのための支援を実施。全国から駆け付けたチーム ボロによる炊き出し(お弁当・コーヒー・焼き菓子)とMilk&Honeyのデュオによるミニコンサートは、疲れた職員皆さんの癒しと励ましのひと時となりました。
2次避難向け支援
金沢市内のホテルなどに2次避難している方々のため、NPO法人いのちのパン(宮城県多賀城市)と協力し、金沢市社協へ食料品を中心とした物資提供が始まりました。
国内外からのご協力
イスラエル大使館
駐日イスラエル大使館より能登半島被災地のための物資支援のご寄付を賜り、要望のあった食料品とともにイスラエル産のナツメヤシの実「デーツ」やハチミツなどを被災者の方々へお届けしました。
HOPE JAPAN
日本人教会をベースとするアメリカ オレゴン州の災害支援チーム。1月10日には来日し、ブリザードの中を力強く前進し支援に尽力してくれました。3月半ば、再び来日予定です!
能登ヘルプ
複数のクリスチャン団体による支援チーム。OBJも連携し、それぞれの賜物を生かし協力しながら支援活動を展開しています。ともに祈りに支えられ、人々の困難を軽減し神の愛を示すことに努めています。
(即席)チーム東北
東北各地より様々な団体が支援に駆け付けました。気が付けば「今日のチームは全員東北だね」ということも。3.11を経験した仲間として即席でチームワークを発揮することができました。
ご支援をありがとうございます!
・緊急支援物資配布(水、食料、飲料、衛生用品、毛布、発電機、燃料ほか)
・水支援:飲料水 18,962L、生活用水 15,400L
・支援施設 58カ所
・食料支援 2.5t
・燃料支援:ガソリン 1400L、軽油 200L、灯油 600L
・炊き出し支援:1740食(バラエティパック 2861セット)
・Amazonほしいものリストによる物資支援:800点以上
・支援実施:石川県内58カ所、延べ19,345世帯/12,845人
・物資支援
毛布、ポリタンク、発電機、簡易トイレ、車椅子、介護用ベッド
段ボール、シキレール、ブルーシート
マスク、除菌ティッシュ、口腔ケアティッシュ、清拭タオル、
ドライシャンプー、マウスウォッシュ、生理用ナプキンなどの衛生用品
防水シーツ、各種おむつ、尿漏れパッド、お尻ふき、食事用エプロン、
使い捨て手袋、エアウォールなどの介護用品
救急キット、カイロ、トイレットペーパー、消臭剤(トイレ用・空間用)
使い捨て食器、まな板シート、ペーパータオル、発熱剤入りフードボックス
清掃用品 ほか 2月29日時点
■振込先口座 ゆうちょ銀行 当座 二二九店 135913 口座記号番号 02260-8-135913 オペレーション・ブレッシング・ジャパン
■振込先口座 三井住友銀行 仙台支店 普通 2202482 特定非営利活動法人 オペレーション・ブレッシング・ジャパン
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