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あこがれの我が家

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デイビッドとエリザベスは、常々、子供たちが「我が家」と呼べる安全な家を持ちたいと思っていました。けれども、かつて彼らの家があった土地には瓦礫の山しかありませんでした。彼らの家は、3年前の猛烈な嵐に耐えきれず、崩壊してしまったのです。その直前に家族全員が脱出できたことが唯一の救いでした。

エリザベスはそのときの様子を、「家全体がぐらぐらと動きはじめたので、私たちは慌てて家の外に出ました。全員が外に出た途端、家が崩れ落ちたのです」と語りました。「幸い、私の母の家に身を寄せることができましたが、家を再建することができないので、まだ母の家に住んでいます」。

ディビッドは漁船に乗り込むコックとして一生懸命働いていますが、その収入は漁獲高に左右されます。今の収入では家族に1日2回食事をさせるのが精一杯で、家を再建するにはほど遠い状況です。もっと安定した仕事を探したこともありましたが、ディビッドは先天的に腕の一部が欠損しているため、仕事につくのが難しいのです。

家計の足しにするため、エリザベスと母親は、週末にエンパナーダを作って売っていました。エンパナーダは、肉や野菜や果物を詰めたパイを焼いたり揚げたりした食べ物で、現地の人々はこれが大好きなのです。エリザベスの母親の家には台所がないので、彼女たちは床で起こした裸火で料理をしていました。料理をはじめると煙が家の中に立ち込めて、息をするのも困難になります。

妻と義母の商売による収入があっても、ディビッドはしばしば食事を抜いていました。その分を、4歳のタジョルと2歳のアレックスに食べさせたかったからです。「子供たちにはすべてを与えたいのです」とディビッドは言っていました。「私は空腹に耐えることができますが、子供たちにはそれができないからです」。

けれども今、一家の状況は大きく変わりました。オペレーション・ブレッシング・インターナショナル(OBI)のチームが家の再建を手伝い、一家は「我が家」と呼べる安全な家を持つことができました。新しい家にはきちんとした台所があり、調理道具も揃っているので、彼らは健康を危険にさらすことなくおいしいエンパナーダを作ることができます。事業を拡大して収入が増えれば、タジョルとアレックスが飢える心配もなくなります。

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「家を建ててくださったOBIの皆さんには、一生かかっても感謝しきれません」とディビッドは言います。「皆さんに神様の祝福がありますように。そして、皆さんが人のために与えたものが、何倍にも大きくなって、皆さんのもとに戻ってきますように」。

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