【心のケア】豊かな女川の海をながめて
少し時間をさかのぼります。
2015年11月10日の午後のこと・・
女川町高白浜仮設住宅談話室に心のケア支援活動でうかがいました。
参加者に、道路を挟んで仮設住宅の向かいの造成地に
引っ越しをした方がいました。
高白浜仮設は12月7日が復興住宅の鍵の引き渡し日です。
これは女川町内でも転入が早い方だとのこと。
この仮設にお住まいの方はほとんどが新しく造成された場所への移転になるので、コミュニティーは保持されたままです。
しかし、ある女性は「期待より正直不安の方が大きい」と話します。
地震前は持ち家にお住まいだった皆さんが4年半以上の仮設住宅の生活を経て
新しく公営住宅で生活をスタートさせます。
「経済面も含めて、どんな暮らしになるか全く想像がつかない。」と不安をもらしました。
私たちが帰るとき、「新しい家をご覧になりますか?」と声をかけられました。仮設住宅からほど近い建設中の復興住宅を見学させて頂きました。
入居されるご家族の人数に合わせ、家の大きさはそれぞれが異なっていますが、整然と道路に沿ってきれいな並んだ住宅地は仮設住宅と比べて温かさを感じます。
この新しい生活環境で心穏やかに過ごせる事ができるようになるまで
少し時間が必要になるかもしれません。
「仮設の談話室より広い集会所が出来るので、今度はそこで体操出来ますね。楽しみに待っています。」という言葉に、復興住宅へ移転すればゴールという訳ではないということを感じました。
移転先の高台から豊かな女川の海が見えていました。