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クリスマス・ギビング~フードバンク利用から新しい一歩を踏み出した女性~

以前私たちのフードバンクを利用されていたKさんのお宅を、クリスマスギビングのプレゼントをもってスタッフが訪問しました。
呼び鈴を鳴らすと、すぐに明るい笑顔でKさんが出迎えてくれました。

「こんにちは、メリークリスマス!Kさん、お久しぶりですね。お元気でしたか?」
ギフトをお渡しすると、生き生きとした表情で近況を話してくれたKさん。
「お久しぶりです!!わざわざありがとう!半年前に始めた仕事を今も続けています。
車が故障してバスで職場に通った時期もあるの。階段の上り下りもしなきゃいけなかったら、少し痩せたかしら。」

はきはきと自分の生活事情をお話しするKさんは、以前よりも表情が明るく、前向きに日々生活を送っている様子が伝わってきました。
介護施設の調理のお仕事をされているKさんは、利用者のその日の体調に応じて、細やかな食事対応を行っておられます。
「今日は体調がよくないのかな」「あまり食べられてないけど大丈夫かな」と、ひとりひとり様子を観察しながら行う今の仕事は、やさしい人柄のKさんにぴったりのよう。
充実した仕事内容を語る姿から、自分の人生を前向きに生きているKさんの強さが伝わってきました。

ずっと一人で面倒をみてきたお孫さんも今年やっと高校を卒業し、介護の仕事をしたいと言っているそう。
「来年、孫は成人式を迎えるんです。成人式ぐらいは綺麗な着物をきせて写真を撮ってあげたいと思っていたら、私の高校の時の先輩で日本舞踊の先生がいて、その方に着物をいただけることになったんです。着付けもできる方だから、着付けもしてくださるって聞いて、本当にうれしかったわ」

過去にはお孫さんが何度も緊急病院に連れていかれることもあったKさん。お孫さんが成人式を無事に迎えられるのか、想像できず不安になった日もあったことでしょう。そんな過去があったとは思えないほど、いまのKさんは自分の身の回りの幸せを感謝し、喜びを口にされていました。

「今こうして生活ができているのもOBJさんに助けていただいたおかげです。本当にありがとうございます。」

私たちは、フードバンクを通じて一人でも多くの方がKさんのように前向きに新たな一歩を踏み出して歩んでいくことを願い、活動を続けています。
食料品を生活困窮者にお届けするフードバンクの働きは、コロナ禍以降の物価高も重なってニーズが拡大の一途をたどり、コロナ前の19年度120団体から、昨年年10月末時点で215団体まで増加しました(農林水産庁調べ)。
OBJフードバンク事業は、皆様からのご寄付やご寄贈で支えられています。どうぞ温かなご支援をよろしくお願いいたします。


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