【熱海伊豆山】戸別訪問を続けて2年~”私のことを覚えていてくれてありがとう”
熱海土石流災害後から続けてきた復興コミュニティ支援も2年が経過、住民の方々の心に変化が起きている様子がうかがえます。
災害発生時、近隣はみんな避難する中、すぐ近くで災害が起こっていることも気が付かずに一人取り残されていたKさん。近所付き合いはなく、急な坂を下りたところにある住まいを訪れるのは、巡回で来るおまわりさんくらいなのだと言っていました。
Iさんは、認知症のご家族を抱えて避難所へ。しかしその滞在はとても難しく、危険が残る自宅へ何度も帰ろうとしたのだそう。
また、クリスマス・ギビングでつながったTさんは、なんとか命は助かったものの、この2年の間に心の支えだったご主人が亡くなり、心にぽっかり穴があいたような感じで過ごしていたとのことです。
緊急災害支援を始めて間もなく、私たちは町内会の要請で戸別に足を運ぶようになり、時に1時間以上もお話をお聞きしてきました。
「こうして来てもらえるのが楽しみになったの。つまらない話を聞いてもらうだけでね、しばらくは気分が明るく過ごせるのよ。」
「こんなおばあちゃんのことを覚えていてくれてありがとう。」
訪問する先々で、皆さんそのように言ってくださいます。そして次回の訪問を楽しみにしているとも。
今回の一番のニュースは、Kさんが同じ地区にある「あいぞめ珈琲店」とつながり、今では時々足を運んでいるというお話です。以前は人付き合いもなく、家を出ることもほとんどなかったKさん。
「少しお洒落をして、綺麗な海の景色を見ながらココアを飲んで、スタッフとお話することが楽しみの一つなのよ。今度はいつ行こうかな~」
と、嬉しそうにお話するKさんの笑顔がとっても印象的でした。
OBJが能登半島地震でも支援活動をしていることで、「ひとごととは思えない。水がないのは本当に大変。能登の人たちのために頑張ってきてね。」とエールをいただきました!