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東日本大震災から15年──OBJが日本で歩んできた支援の軌跡

東日本大震災から15年を迎えます。
そして同時に、オペレーション・ブレッシング・ジャパンが日本で活動を開始してから15年という節目の年でもあります。

2011年3月、未曾有の災害に直面した日本。
OBJは被災地に入り、瓦礫と泥に覆われた町で、被災者の方々の生活を取り戻すための支援を始めました。

東日本大震災 緊急災害支援

震災直後より現地に入り、緊急支援を実施-現OBJ代表ドナルド・トムソン

あの日から15年。
私たちの活動は、災害対応だけでなく、災害が起こる前からの支援-地域の孤立や生活困窮など、社会の中で見えにくい課題に向き合う働きへと広がってきました。

15年の歩みを進め、現在行っている支援活動について、
スタッフのインタビューをもとにまとめましたのでぜひご覧ください。
現場での経験や思いを、スタッフの声として感じていただきながらご覧いただければと思います。

災害の現場から始まった支援(2011年~)

この15年の間に、豪雨災害、台風被害、地震など、各地で困難に直面する地域がありました。
OBJはそのたびに現地に入り、地域の方々と共に復旧・復興の支援を行ってきました。
被災地では単なる物資支援だけでなく、地域の方々との信頼関係を築きながら支援活動を行っています。

能登半島地震 緊急支援
→災害支援活動レポートはこちら

スタッフインタビュー

Q1. 何のために行っていますか?

A1. 災害によって、人としての生活や尊厳が壊れた人たちが、
「希望や尊厳をもって暮らせる状態」に戻るために行っています。

災害時には、災害直後に食料や物資が届かない、避難生活が長引き心も体も消耗していく、支援制度の隙間に落ちて孤立する人が出る、「助けが必要なのに声を上げられない人」が必ずいる---こういう状況の中で、「必要な支援を、必要な人に、必要なタイミングで届ける」、単なる物資配布ではなく、被災地域の尊厳の回復と生活の再建への伴走を目的としています。

Q2. 始めたきっかけ・背景は何でしたか?

A2. きっかけは、災害現場で何度も見てきた現実です。
支援が届く場所(人)と届かない場所(人)がある
行政支援だけではスピードも量も足りないことがある
特に要配慮者や孤立世帯は取り残されやすい
「避難所の外」にいる人ほど支援が薄くなる
など、現場に行くといつも感じるのは、困っている人は確実にいるのに、支援が届く仕組みが追いついていないというギャップ。
印象的なのは、物資が足りないこと以上に、「誰にも気づかれていない孤独」が一番深刻だということ。
だから単発で終わる支援ではなくて、継続して地域に入り続ける支援を行っているのです。

Q3. 具体的な活動内容は何ですか?

A3. 現場での支援を中心に、かなり幅広く動いている。
災害時には、
災害直後に食料や物資が届かない
避難生活が長引き、心も体も消耗していく
支援制度の隙間に落ちて孤立する人が出る
「助けが必要なのに声を上げられない人」が必ずいます。
こういう状況の中で、「必要な支援を、必要な人に、必要なタイミングで届ける」、
単なる物資配布ではなく、被災地域の尊厳の回復と生活の再建への伴走が目的です。

Q4. これまでに印象に残っている実績や出来事は何ですか?

A4. 私自身も東日本大震災で被災し、津波被害の現場をこの目で見たことが、
災害支援に向き合う原点になっている。

その後も現場で忘れられない出来事がいくつもありました。
台風被害を受けた千葉県館山市では、自閉症の子どもを抱えるお父さんが避難所に行くことができず、雨漏りのする家の中で二人きり、寒さに震えながら過ごしていました。
こうした現場に立ち会う中で、災害時には支援が届く場所と届かない場所が確かに存在し、特に声を上げられない人ほど取り残されてしまう現実に気づかされ、なんとか解決できないかと考え、その後のソーシャル・アクションや孤立防止・生活困窮支援などを始めるきっかけとなりました。

Q5.この先、実現したいことは何ですか?

A5.「支援が必要なときに届く社会」を、地域の中に現実として残すこと
人とは何か、社会とは何か、人が人を支えるとは何かを、縮小していく社会の中で設計しなおす必要があると考えます。
「金でサービスを買えば補える」という幻想から目覚め、自分たちが地域で、家族で、個人で担えることに、真摯に向き合うことが求められているのではないでしょうか。
小さくても持続し、孤立を生まない支え合いの基盤を築くことこそが、この災害支援の未来だと考えています。

「災害市民ソーシャルワーカー」ガイドブック数々の災害支援の経験から、災害支援は「起きてから」だけではなく、「起きる前から」の働きがとても重要だということに気づきました。この気づきが、2019年、「災害時に困っている人を助けるために市民にできること」について事例をまとめたガイドブックの制作、市民ソーシャルワーカー育成プロジェクトへとつながります。
このガイドブックは、2019年、千葉台風19号災害で支援活動をともにしたCWSジャパン actアライアンス社会福祉法人ミッションからしだねとともに共同製作しました。
その後の熱海土石流災害や能登半島地震支援において、事例をもとにした分かりやすい手引書は、地域の方々やボランティアに向けた事前ワークショップに役立てられています。
→市民ソーシャルワーカー育成プログラムはこちら

クリスマス・ギビング・アクション(2021年~)

「誰かのために何かしたいけれど、どうすればよいか分からない」
そうした言葉に応え、きっかけ作りとして始まったのがクリスマス・ギビング・アクションです。

”クリスマスに隣人へ愛を示したい”-そうした思いをともにする方々との協力のもと、5年間で全国24都道府県、延べ5500人へ、小さな贈り物をお届けすることができました。

クリスマスギビング 能登半島地震 仮設住宅へお届け
→クリスマス・ギビング・アクション活動レポートはこちら

スタッフインタビュー

Q1. 何のために行っていますか?

A1. クリスマスという多くの人が心躍る季節の中で、病気や高齢、災害、環境の変化など、さまざまな理由から人とのつながりが見えにくくなり、静かにこの時期を迎える方もいます。
こうした季節だからこそ、プレゼントをきっかけに、気にかけていることを自然に伝えられる機会があります。クリスマスギビングは、小さなきっかけからつながりを育て、孤独や孤立を防ぎ、支え合える社会を目指す取り組みです。

Q2. 始めたきっかけ・背景は何でしたか?

A2. 2019年、長野県の災害支援の現場で、支援の網の目から漏れてしまう人がいる現状を目の当たりにしました。
ふだんの暮らしの中で困難を抱えている人ほど、災害が起きたときには声をあげることが難しくなり、必要な支援にたどり着けなくなってしまうことがあります。いざというときに助け合える関係は、日常の中でこそ育まれる。その気づきから、この取り組みは始まりました。

Q3. 具体的な活動内容は何ですか?

A3. お米(被災者の方に一番喜ばれる)やお菓子、クリスマスカードなどのプレゼントを手渡しでお渡ししています。
子どもたちには、文房具や絵本を用意し、学年により少しずつ中身を変えています。クリスマスの季節に、プレゼントとともにご自宅を訪問したり、イベントの場で直接手渡しています。

Q4. これまでに印象に残っている実績や出来事は何ですか?

A4. 2021年に始まり、2025年には約2,000世帯にプレゼントを届けることができました。
プレゼントをきっかけに会話が生まれ、連絡先を交換するなど、多くの場所で「その後につながる関係」が育まれていったことです。さらに、受け取った方だけでなく、プレゼントを渡した方の多くが「自分自身も励まされた」と話してくれました。
つながりが、双方の力になる──  そのことを実感できる活動です。

Q5. どんな変化や反応が生まれていますか?

A5. プレゼントをきっかけに、わざわざお礼を伝えてくださる方がいたり、そこから会話が生まれ、その後も続く関係が生まれています。
受け取る方が「気にかけてもらえた」と感じ、渡す側も「つながれた」という実感を得られる。この活動が、地域の中に小さな安心や信頼を生み出していると感じています。

Q6. この先、このプロジェクトを通して実現したいことは何ですか?

A6. 日々、社会の中で孤立や孤独を抱え、災害時など、いざという時に必要な支援を受けられずにいる人がいます。
その現状を、誰かの問題ではなく、一人ひとりが自分事として受け止め、「自分には何ができるだろう」と考えるきっかけをつくりたいです。
また、クリスマス・ギビング・アクションは、多くの協働者の皆さまによって成り立っています。これからも皆さまと連携しながら、希望と愛を届け続けていきたいと願っています。

ソーシャル・アクション(2024年~)

そしてその取り組みは、ソーシャル・アクション・プロジェクトへと広がっていきます。
地域の中で人々がつながり、互いに助け合う社会をつくるための活動です。

ソーシャルアクションは、地域の中にある社会課題に目を向け、「自分たちに何ができるか」と動き出す人や団体を支える取り組みです。OBJは、地域課題に向き合う方や協力団体とつながり、プロジェクトの立ち上げや初期運営を伴走支援します。そして最終的には、その活動が地域の人たちの手によって担われ、根づいていくことを目指しています。
私たちOBJが災害支援の現場で学んだのは、「いざ災害が起きてからでは遅い」という現実でした。平時から、助けを必要とする人がどこにいるのかを知り、地域や社会資源とつながっていることが、命を守る備えになります。
ソーシャルアクションは、孤立を防ぎ、『日常の中で自然に助け合いが生まれる地域づくり』を進める取り組みです。
私たちは「支援する側」と「される側」を分けるのではなく、地域の一人ひとりが担い手となることを大切にしながら、その歩みに伴走しています。

路上生活者の実態調査と孤立孤独対策(名古屋)

クリスマスギビング 愛知県名古屋市

スタッフインタビュー

Q1. 何のために行っていますか?

A1. 孤立し支援制度から取り残された路上生活者の方々が、「見捨てられていない」「自分の命に価値がある」と実感できるように、継続的な訪問を通じて関係性を構築しています。
名古屋市中心部および庄内川などの郊外において、物資提供だけでなく、その方の想いに寄り添い、福祉・医療・地域教会との橋渡しを行い、命の危機と孤立からの脱却を目指します。

Q2. 始めたきっかけ・背景は何でしたか?

A2. 名古屋市内で5年以上にわたり、路上生活者への訪問支援を継続してきたアメリカ人宣教師との出会いが、きっかけとなりました。
彼は長年にわたり、路上生活者一人ひとりと丁寧に関係を築きながら支援を行っており、その謙虚で継続的な働きに私たちは深く感銘を受けました。
OBJでは、この働きをより持続可能で体系的な支援へと発展させるため、プロジェクトとして組織的に支援する体制を整えました。
また、名古屋市においては生活保護や施設入所などの制度的支援は整備されている一方で、路上生活者が社会的孤立から抜け出すために重要な信頼関係の構築や継続的な伴走支援が十分に行き届いていない現状も見えてきました。
こうした課題を踏まえ、OBJでは現場での継続的な関係づくりを基盤とした支援活動を行っています。

Q3. 具体的な活動内容は何ですか?

名古屋市内の路上生活者および生活困窮者の状況を把握するため、80名以上を対象としたニーズ調査とマッピングを行っています。
調査結果をもとに、特に緊急性の高い約20名に対して重点的な訪問支援を行っています。支援内容には、物資提供だけでなく、対話を通した信頼関係の構築や、必要に応じた医療機関・支援機関への同行支援などが含まれます。
また、孤立防止とコミュニティ形成を目的として、毎月庄内川周辺で食事交流会を開催しています。この活動はEPICと協働して実施しており、食事を共にしながら対話を重ねることで、安心して人とつながることのできる場づくりを行っています。
そのほかにも、
・クリスマスシーズンのギフト訪問
・入院中の方へのお見舞い
・生活保護施設や支援機関への同行・紹介
など、個々の状況に応じた伴走型の支援を行っています。
また、この活動には地域のクリスチャンや教会(EPIC、FCBC名古屋など)も参加しており、地域社会と連携した支援体制づくりにも取り組んでいます。

Q4. この活動によって、どんな変化や反応が生まれていますか?

A4. 参加者の表情や言葉に「希望」が生まれてきています。
これまで支援を受けていた元ホームレスの方が、現在はボランティアとして活動に関わるようになり、他の当事者に声をかけたり、自身のこれからの生活について前向きに語るようになりました。支援を受ける側から支える側へと関わり方が変化していることは、この活動の大きな成果の一つです。
また、地域のクリスチャンが活動に参加することで、教会の外に出て社会の課題に向き合う経験を重ねるようになり、信仰を具体的な行動として実践する機会にもなっています。
さらに、長年路上生活を続け、社会との接点をほとんど持たず孤立していた方々が、食事交流会などの場に少しずつ足を運ぶようになってきています。こうした小さな変化は、社会的孤立からの回復に向けた重要な第一歩となっています。

Q5. 今、特に力を入れていることは何ですか?

A5. 庄内川で行っている交流会を、単発の支援活動にとどめるのではなく、継続的に人と人がつながる共同体的な支援の場へと育てていくことを目指しています。
その関係性を基盤として、参加者一人ひとりの状況に応じた伴走型の支援を行っています。具体的には、医療機関への通院や手術後のフォロー、行政制度や福祉サービスへの接続など、多面的な支援を展開しています。。

Q6. この先、このプロジェクトを通して実現したいことは何ですか?

A6.「受け手」だった人々が「担い手」へと成長するような関係性の循環を起こしていくことです。
NPO法人・地域教会・福祉団体・ボランティアが連携する新しい支援モデルの確立や日本全国の地域に広げられる支援ネットワークの原型としてのモデル化を目指していきたいです。

乳幼児と親への心と体の居場所支援(静岡県焼津市)

ソーシャル・アクション 焼津 ママカフェ

スタッフインタビュー

Q1. 何のために行っていますか?

A1. 焼津市において、核家族化や地域コミュニティの希薄化により孤立しやすい0〜6歳の子どもを育てる保護者(特に母親)を対象に、「安心して過ごせる居場所」を提供することを目的としています。
この居場所を通じて、保護者の精神的ストレスの軽減、孤立感の緩和、他の保護者や地域とのつながりの回復を目指しています

Q2. 始めたきっかけ・背景は何でしたか?

焼津周辺で子育て中の保護者から、「相談できる相手がいない」「気軽に立ち寄れる場所がない」といった声を聞いたことが、この活動のきっかけとなりました。
特に、転勤や結婚を機に焼津に移り住んできた家庭や核家族の家庭では、子どもと二人きりで過ごす時間が長くなりやすく、孤立感や疲労感を抱えやすい状況が見られました。
こうした地域の課題に向き合う中で大きなきっかけとなったのが、焼津の教会の牧師との関わりでした。熱海の災害支援に1年以上ボランティアとして関わり、被災地での支援活動を共にしてきた方です。
その経験を通して、「教会を地域に開かれた場所として用い、地域の人々が安心して集える場をつくりたい」という思いを持つようになりました。
OBJではこれまで、災害支援の現場で人と人のつながりが回復力を生むことを数多く経験してきました。こうした経験を活かし、地域の中で孤立を防ぎ、安心して人とつながることのできる居場所づくりとして、「やすらぎ水曜カフェ」をスタートしました。
この活動は、単発のイベントではなく、地域の人々が継続して集い、互いに支え合う関係を育てていく場となることを目指しています。

Q3. 具体的な活動内容は何ですか?

「やすらぎ水曜カフェ」では、子育て中の保護者が安心して立ち寄り、孤立を感じずに過ごせる場づくりを目的として、主に以下のような活動を行っています。
・やすらぎ水曜カフェの開催
毎月第2・第4水曜日の14:00〜16:00に開催しています。予約不要・出入り自由とすることで、子育て中でも無理なく立ち寄れる環境を整えています。

・親子で安心して過ごせる居場所の提供
子どもは自由に遊び、大人はお茶を飲みながら会話や手作業を楽しむなど、ゆったりと過ごせる時間を大切にしています。日常の中で孤立しがちな保護者が自然に交流できる場となっています。

・クラフト活動の実施
紙粘土を使ったフォトフレーム作りや季節のリース作りなど、保護者自身が楽しめる創作活動を取り入れています。創作活動を通して、参加者同士の自然な会話や交流が生まれています。

・専門的な相談支援への接続
希望する方には、OBJの臨床心理士によるオンライン相談(Zoom)につなげる体制を整えています。必要に応じて専門的なサポートへアクセスできる仕組みを設けています。

・子どもの見守りサポート
子育て経験のあるボランティアが子どもを見守ることで、保護者が安心して休息したり会話を楽しめる時間を持てるよう配慮しています。。

Q4.これまでに印象に残っている実績や出来事は何ですか?

A4. 初参加の保護者が「ここなら安心できる」と喜びながら話してくれたことです。
また、クリスマスリースを保護者で作成し、熱海市伊豆山の土石流被災地に住む一人暮らしの高齢者へ届けました。
受け取った方々が、「家の中が明るくなった」「私のために作ってくれたの?」と喜んでくださった姿は忘れられません。

Q5. 現場で実際に聞いた声や、心に残っている言葉は何ですか?

A5. 初参加の保護者の声です。
「引っ越してきて子どもと二人きりの生活が続いていましたが、ここは非日常で安心できる場所でした。上の子が自分で遊び、下の子も楽しそうにハイハイしていて驚きました。」

Q6. この先、このプロジェクトを通して実現したいことは何ですか?

A6. 『持続可能な』子育て支援の拠点づくりです。
現在の活動を基盤に、将来的には地域の教会メンバーが主体となって運営できる体制を整え、地域に根ざした継続的な支援へと発展させていきたいと考えています。
また、地域の社会福祉協議会や行政との連携を深めることで、地域の子育て支援ネットワークの一部として機能することも目指しています。
こうした取り組みを通して、子育て中の保護者が孤立せず、安心して子どもを育てることのできる地域環境を整え、子どもの安全と家族の安心を地域全体で支える社会づくりに貢献していきたいと考えています。

多文化共生支援(東京都)

ソーシャルアクション 多文化共生支援

スタッフインタビュー

Q1. 何のために行っていますか?

>A1. 日本で暮らす外国人住民が、言語や制度の壁によって孤立せず、地域の中で安心して生活できる「関係性」を築くためです。
特に災害時には、正確な情報が届きにくい、避難所のルールが分からないといった状況が生まれやすく、外国人住民の孤立のリスクは高まります。本プロジェクトでは、東京のベトナム人クリスチャンコミュニティを起点に、日本人住民との協働イベントを通して「共生」の関係づくりを進めています。

Q2. 始めたきっかけ・背景は何でしたか?

A2. 教会リーダーや自治体担当者へのヒアリングを通して、「本質的な課題の共有が十分にできていない」ことに気づいたことがきっかけです。
外国人住民側は「生活が大変でも仕方ない」と捉え、支援を求めることに慣れていません。一方で行政側は「言語の壁」を課題としながらも、構造改善には至っていない現状がありました。制度としての多文化共生は掲げられているものの、「用意されていること」と「実際に活用されていること」の間に大きな隔たりがあると感じ、このギャップを埋める取り組みが必要だと考えました。

Q3. 具体的な活動内容は何ですか?

A3. 東京都墨田区のベトナム人教会コミュニティを起点に、外国人住民と日本人住民が共に参加できる交流イベントを開催しています。
具体的には、ベトナム料理を一緒に作って食べる交流会、防災をテーマにした勉強会、生活の困りごとを話し合うカフェ形式の集まり、クリスマスギビングの協働実施などを行っています。

Q4.これまでに印象に残っている実績や出来事は何ですか?

A4. 国籍の異なる日本在住の外国人同士の交流が生まれたことが印象的でした。
すでに教会などに自国のコミュニティを持つ外国人の方にとっても、他国出身の外国人と出会い、語り合える機会は貴重なものです。
参加者同士でそれぞれの母国の料理や、日本での暮らしについて語り合い、自然な交流が生まれていました。

Q5. どんな変化や反応が生まれていますか?

A5. 参加者の外国人から企画の提案があり、外国人住民自身が企画や運営に関わろうとする動きが生まれています。
外国人住民が「支援される側」にとどまらず、清掃活動や防災訓練など地域活動の担い手として関与する可能性が広がっています。

Q6. この先、このプロジェクトを通して実現したいことは何ですか?

A6. 外国人住民を「一時的な労働力」ではなく、「共に地域を担う仲間」として迎え入れる社会のモデルを築くことです。
同時に、「外国人」「日本人」といった区別を前提にするのではなく、同じ地域に生きる一人の人間として支え合える関係を広げていきたいです。そうした関係性の中で、今ここで暮らす人だけでなく、次の世代にとっても、安心して根を張れる地域であることを大切にしていきたいと考えています。
地域の共助力や防災力の向上にもつながる持続可能な『共生モデル』を実現したいです。

社会的養護下にある若者支援(仙台)

ソーシャルアクション 若者支援

スタッフインタビュー

Q1. 何のために行っていますか?

A1. 社会的養護下にある若者が、制度的支援が終了した後も、安心して自立に向かって歩んでいけるようにサポートしています。
18歳で制度的支援が終了し、頼れる人とのつながりを失いやすい、児童養護施設や里親家庭で育った若者たちが、孤立することなく、安心して自立に向かって歩んでいける社会の実現を、目的としています。

Q2. 始めたきっかけ・背景は何でしたか?

A2. 社会的養護下にある若者が、18歳以降も孤立しないために、「関係性」を軸とした支援が必要だと感じたことがきっかけでした。
18歳で制度的支援が終了し、頼れる人とのつながりを持たないまま社会に出る若者が多く存在するという課題を知りました。相談できる相手や頼れる大人が少ないまま、孤立や将来への不安、精神的なストレスを抱え、住まいや進学•就労の継続が困難になるケースも少なくありません。社会的排除や、貧困の連鎖につながるリスクも指摘されています。そんな若者を一人でも救いたい思いで始まりました。

Q3. 具体的な活動内容は何ですか?

A3. 18歳以降の若者だけでなく、中学生•高校生といった早い段階からの関わりを大切にしてます。
中学生以上の若者を対象に、毎月様々な交流イベントを開催し、信頼関係を深めています。BBQやクッキングイベント、女子会•男子会、スポーツなど、楽しみながら参加できる活動を通して、安心して過ごせる時間と関係づくりを行っています。また、「支援を受ける側」だけでなく、「誰かの役に立つ側」として関われる機会も大切にしています。こうした交流会を通して、若者一人ひとりの生活上のニーズや困りごとに気づき、必要な支援に繋げていくことも、この取り組みの大切な役割です。

Q4.これまでに印象に残っている実績や出来事は何ですか?

A4. 女子会•男子会を分けて行ったことで、普段は話しにくいことも安心して共有でき、より深い対話が生まれました。
徐々に関係を築いていく中で、活動の場はイベント当日だけにとどまらず、日常の様々な場面へと広がっています。私たちが行っている若者支援のイベント以外の活動に積極的に参加してくれる子ども達もいました。ボランティアとして参加してくれた時は、「家にいるだけではただゲームをしているだけ。こうして意味のあることができてよかった。」といった声もあり、人のために力を尽くすことに、喜びややりがいを感じている様子が見られました。また、「手伝ってほしい」と声をかけられることや、誰かに頼ってもらえる関係そのものに、喜びを感じている様子も伝わってきました。

Q5. どんな変化や反応が生まれていますか?

A5. 大人に対して、諦めや警戒心をもった子どもたちの表情や距離感は、少しずつ、確かに変化しています。
以前は里親さんがいなければ参加できなかった子が、「〇〇さん(里親さんの名前)がいなくても大丈夫。」と自分の足で一歩を踏み出せるようになったり、日常の中で起きた嬉しい出来事を、すぐに共有してくれるようになりました。また、何気ない会話の中で、「こんなことをしてみたい」といった将来の思いを話してくれるようになったことも、大きな変化であり、何より嬉しい出来事です。

Q6. この先、このプロジェクトを通して実現したいことは何ですか?

A6. 制度が終了した後も安心して社会へ踏み出し、困った時にはすぐにSOSを出せるような関係や仕組みを築くこと、支援やつながりが途切れることなく続いていくことです。
一人ひとりが「自分が愛されている存在であり、そのままで特別な価値がある」という思いを受け取り、そのアイデンティティを土台に、自分らしく生きていけるよう支えていきたいです。

孤立・孤独対策支援(福島県浪江町)

ソーシャルアクション 浪江町

スタッフインタビュー

Q1. 何のために行っていますか?

A1. 福島県双葉郡浪江町において、孤立傾向にある帰還者や移住者(特に高齢者)を継続的に訪問し、安心して本音を話せる関係性を築くために活動しています。
過去に体験した過酷な苦しみや現在の孤独感から解放され、安心して本音を話せる「場づくり/関係性づくり」を構築することを目的としています。

Q2. 始めたきっかけ・背景は何でしたか?

A2. 東日本大震災と原発事故の影響を受けた浪江町では、避難生活の長期化を経て帰還した住民や、新たに移住してきた住民の間で、地域のつながりが十分に回復していない状況が見られています。その中で、帰還者や移住者が地域の中で孤立しやすいという課題が指摘されています。
こうした背景の中で活動を共に始めたのが、日本基督教団浪江伝道所の飯島牧師です。飯島牧師は、東日本大震災当時、日本基督教団の救援対策本部の担当幹事として、釜石・仙台・石巻など被災地の復興支援に長年関わってきました。その経験から、災害後の地域では住宅やインフラの復旧だけでなく、人と人とのつながりを回復する取り組みが不可欠であることを強く感じてきました。
こうした問題意識を共有する中で、OBJと浪江伝道所が協働し、帰還者や移住者が安心して集い、交流できる場をつくることで、地域の孤立を防ぐ取り組みを始めました。

Q3. 具体的な活動内容は何ですか?

A2. 週に1回、月3回のペースで、2名体制で訪問し、1時間じっくり耳を傾けています。
事前に電話でアポイントを取り、日時を約束してから訪問します。玄関先で終わらせず、お宅に上がらせていただき、ゆっくりとお話に耳を傾けること(傾聴)が最重要ポイントです。リラックスして話せる環境をつくるため、お茶菓子などを持参して、時には一緒に食べながらお話をしています。

Q4.これまでに印象に残っている実績や出来事は何ですか?

A3. 継続して訪問することで、少しずつ心を開いてくださる変化を目の当たりにしてきました。
最初は警戒して、玄関先から家に入れていただくのも難しかった方ですが、何度も継続して訪問するうちに、次第に心を開き、我々の訪問を楽しみにしてくれるようになりました。最近では、車の音が聞こえると、玄関から出てきてくれるようになりました。
また、最初は「おらんとこは来なくていい」と言っていた高齢男性が、2回目の訪問の帰り際に、「また来てくれな」と目を見て言ってくださったことが印象的でした。

Q5. どんな変化や反応が生まれていますか?

A4. 活動開始から7か月で、15名を超える方と継続的なつながりを持てるようになりました。
2025年8月末から活動を始め、3月で7か月目を迎えます。当初は「孤立」している方にたどり着くことすら難しく、地域への聞き取り活動に力を入れました。徐々にそのような地道な活動が実を結び、今では15名を超える方への接点をもち、傾聴活動を進めることができています。同じ町内で「孤独」を抱える方々に触れ、個人的なつながりをもち、交流を続けられていることに喜びを感じています。

Q6. この先、このプロジェクトを通して実現したいことは何ですか?

A5. 浪江町に「戻ってきてよかった」「来てよかった」と思える関係性を広げていきたいです。
浪江町に戻ってきた人々、仕事や様々な事情でそこに住む人々が、まずは前向きに人生を楽しめるようになることを、傾聴を通して推進したいです。そして、居住者数が少なくても、今そこにいる人々で支え合える関係性づくりを実現していきたいです。

孤立防止・生活困窮支援(2022年~)

フードトラックを活用した炊き出し支援は、生活困窮や社会的孤立の状況にある人々とつながるためのアウトリーチ型の支援活動です。食事の提供をきっかけに対話と関係づくりを重ね、必要に応じて制度や他の支援へつなぐことで、地域の孤立防止と生活再建を支えています。

孤立・生活困窮支援
→活動レポートはこちら

スタッフインタビュー

Q1. 何のために行っていますか?

A1. 仕事や住まいを失い、孤独や孤立の中で助けを求められない方々に寄り添うために活動しています。
地域と協力して炊き出しを行い、温かい食事と「あなたは一人ではない」という思いを届けることで、人とのつながりを回復し、生活を立て直す力を取り戻す支えとなることを目的としています。助け合いの輪が広がり、誰もが誰かを支え合える社会を目指しています。

Q2. 始めたきっかけ・背景は何でしたか?

A2. 生活困窮の状況にありながらも、行政の制度的支援につながりにくい方々と関係を築き、支援の入り口をつくりたいという思いから始まりました。
NPO法人いのちのパンとのパートナー協定により、フードバンク事業が始まりました。また、志を同じくするPraise Community Church(PCC)の阿見牧師が、「地域の生活困窮者が継続的に支えられる場をつくりたい」と願っていたことも、この活動を始める大きな契機となりました。
こうした連携の中で、2023年1月20日より、地域の生活困窮者や孤立している方々が安心して集える場として、「青空会」の炊き出しを開始しました。
現在は、フードトラックを活用した炊き出しを通して食事支援を行うとともに、対話や交流を通じて継続的な関係づくりを行い、必要に応じて他の支援や制度につなぐ取り組みへと発展しています。

Q3. 具体的な活動内容は何ですか?

A3.「青空会」の炊き出しは、毎月1回、仙台市内の公園で行われています。
温かいごはんや飲み物を提供し、地域の方々とのつながりを大切にしています。2025年11月には、オリジナルフードトラックを備え、より安定した支援をできるようになりました。
さらに、育児院や地域包括支援センターなどにも食料支援を行っています。子どもたちには様々な種類のパンが喜ばれています。
また、炊き出しにおいても支援者の皆様からご寄付いただくお米、カップ麺なども配布し、地域での温かいつながりを広げています。

Q4. これまでに印象に残っている実績や出来事は何ですか?

A4. かつては生活に困っていた方が仕事を見つけ、今では休日にボランティアとして参加するようになりました。
「ここで話を聞いてもらい、支えられたおかげで何とかやっています。今は幸せです」と笑顔で語ってくださる姿が心に残っています。

Q5. 現場で実際に聞いた声や、心に残っている言葉は何ですか?

A5.「悩みを話せる場所が少ないので、ここで話を聞いてもらえるのが本当にありがたいです。来月も来たいです」
「たまたま公園で賛美の歌を聞いて立ち止まったとき、いただいた温かいスープが本当においしくて、最初に声をかけてくれた方がとても親切でした。心もお腹もいっぱいになりました。それ以来、青空会の日が楽しみです。」

Q6.今、特に力を入れていることは何ですか?

A6. 炊き出しを通して来られた方々が、必要な支援につながり、孤立を防ぐことに力を入れています。
そして「助けられる側」から「助ける側」になるような希望の輪を、この場所からもっと広げていけるよう願っています。

復興コミュニティ支援(2018年~)

南相馬で運営する「ブレッシング・ルーム」は、震災後の“復興のその先”を支えるコミュニティスペースです。子どもから高齢者までが安心して集い、交流や学びを通して人と人のつながりを育むことで、地域の孤立防止とコミュニティの再生を目指しています。

ブレッシングクラブ
→ブレッシング・ルーム詳細はこちら

スタッフインタビュー

Q1. 何のために行っていますか?

A1. 東日本大震災の被災地・南相馬市で、放課後の居場所不足や震災後の孤立という課題に向き合い、子どもを中心とした心のケアと地域コミュニティの再構築を目的に活動しています。
当時、児童クラブの定員不足により、放課後に安心して過ごせる場所を利用できない子どもたちが多くいました。また、震災後は地域の交流機会が減り、子どもたちのコミュニケーション力の低下や、人とつながる場の必要性を強く感じていました。
そこで、以前から続けてきたアート教室「あとりえほーぷ」を土台に、子どもたちが安心して集まり、自由に表現しながら人と関われる居場所づくりを始めました。現在も形を変えながら継続しています。

Q2. 具体的な活動内容は何ですか?

A2. 放課後児童クラブの運営を軸に、子ども支援と地域コミュニティ支援を日常的に行っています。
放課後児童クラブは平日に開所し、午前中はイベントやおやつの準備、月1回は専門家を交えたケース会議を実施しています。
午後は授業を終えた子どもたちを迎え、スタッフも一緒に遊びながら、子どもの様子や発言の変化を丁寧に見守ります。16時からはおやつの時間を設け、落ち着いて過ごせる時間を大切にしています。
また、月1回の中高生向けイベント、ゴスペルクワイアの運営、社会福祉協議会との連携、サマーキャンプやクリスマスイベントの開催などを通して、世代を越えた地域のつながりづくりにも取り組んでいます。

Q3. この活動によって、どんな変化や反応が生まれていますか?

A3. ここが子どもたちにとって、家でも学校でもない「安心できる居場所」になっています。
当初は消極的だった子が友達を誘って協力し合うようになったり、毎日クラブで過ごす中で自宅のようにリラックスして過ごす姿が見られたりと、少しずつ変化が生まれています。
単なる「預かりの場」ではなく、短い時間でも関わりを重ねることで、気軽に話ができ、会いたい時に会いに来られる関係性が築かれているのだと感じています。

Q4. これまでに印象に残っている実績や出来事は何ですか?

A4. 「6年間クラブで過ごした日々は一生の思い出です」という卒業生の言葉が心に残っています。保護者からは、「子どもが家でもクラブで歌った歌を検索して歌っている」と聞き、日常の中にもこの場所での経験が息づいていることを感じました。
また、2025年夏に始めた中高生支援では、昨年12月のクリスマス会に地域の中高生18名が参加し、とても温かい時間となりました。児童クラブの卒業生との再会に加え、初めて関わる子どもたちともつながることができました。
これまで8年間小学生への支援を続けてきましたが、その後の成長を見守れないことが気がかりでした。中高生になった彼らと再びつながれることは、私たちにとって大きな喜びです。

Q5. この先、このプロジェクトを通して実現したいことは何ですか?

A5. 被災地で育つ子どもたちが、将来、自分の足で立ち、地域を大切に思えるようになることを目指しています。
震災から15年、南相馬での支援も12年が経ちました。この地域で何が必要かを模索し続ける中で、今取り組むべきことは「次世代への支援」だと考えています。家庭だけでなく、周囲の大人や地域全体が子どもを支える環境を整えることで、将来この地域を担う存在へと育っていくことを願っています。

こころの支援(2024年~)

こころの支援は、災害や生活の困難の中で不安や孤立を抱える人々に寄り添い、心の回復を支える取り組みです。臨床心理士などの専門家と連携し、安心して話ができる場や相談の機会を提供することで、個人の回復と地域のつながりの再生を支えています。

能登半島地震支援 カウンセリング
→こころの支援詳細はこちら
→こころの相談室(カウンセリング)はこちら

スタッフインタビュー

Q1. 何のために行っていますか?

A1. 能登半島地震で被災した方々、特に仮設住宅やみなし仮設住宅で暮らしている方や、自宅で不安な生活を続けている方を支えるために活動しています。
私たちの目的は、
• 心のケアを通して、不安やストレスを少しでも軽くすること
• 生活に必要な物を届け、毎日の暮らしを支えること
• 地域の人たちと協力して、長く続く支え合いの仕組みをつくること です。
「一人じゃない」と感じてもらえることを大切にしています。

Q2. 具体的な活動内容は何ですか?

A2. 地震のあと、現地で話を聞いたり、支援活動を続けたりする中で、いくつかのことが見えてきました。
支援物資が十分に届いていない場所がある
• みなし仮設住宅の方は、周りとのつながりが少なく孤立しやすい
• 長引く避難生活で、心の疲れがたまっている
• 子どもたちも不安やストレスを抱えている
物を届けるだけでは足りない。
話を聞き、心に寄り添う支援が必要だと感じ、この活動を始めました。

Q3.具体的な活動内容は何ですか?

A3. 主に以下の3つの活動を行っています。
①心のケアのイベント
➡専門家も入り、わかりやすいセミナーを行い、子ども向けには、安心して過ごせる
時間・空間を提供しています。
②生活に必要な物資を届ける
➡支援が行き届きにくい世帯を優先的に、毎月約130世帯に物資を直接届けています。
③見守り・お話を聴く
➡ただ物資を配るだけでなく、「顔の見える支援」を大切にしています。

Q4. どんな変化や反応が生まれていますか?

A4. 支援を受ける側だけでなく、支える側にも変化が生まれています。
教会で傾聴セミナーを行ったことで、「話を聞くことなら自分にもできるかもしれない」と思ってくださる方が増えてきました。
また、物資の袋詰め作業についても、「このボランティアなら私もできる」と言って、高齢の方が参加してくださるようになりました。
実際に、80代の方も詰め作業や傾聴ボランティアとして関わってくださっています。
支援というと、特別な力が必要だと思われがちですが、「自分にもできることがある」と感じてもらえること自体が、大きな変化だと感じています。

Q5.この先、このプロジェクトを通して実現したいことは何ですか?

A5. 支援が“外から来るもの”ではなく、地域の中で続いていく形になることです。
今は我々OBJが中心となり活動していますが、いずれ私たちは現地を離れます。
だからこそ、この活動をきっかけに、金沢市など周辺地域の教会の方々等がもっと関わり、地域の中で支え合いが広がっていくことを願っています。最終的な目標は、OBJがいなくなった後も、地域の中で自然に支え合いが続いている状態をつくることです。一時的な支援ではなく、「困ったときに声をかけ合える関係」が残ることを目指しています。

能登半島地震災害支援(2024年~)

2年目の能登半島地震支援では、被災地域の復旧と生活再建を支えるため、物資支援や現地でのボランティア活動を行っています。災害直後の緊急支援にとどまらず、地域の方々に寄り添いながら、復興に向けた継続的な支援を行っています。

能登半島地震支援 仮設住宅訪問
→能登半島地震支援活動レポートはこちら

スタッフインタビュー

Q1. 何のために行っていますか?

A1. 災害を経験した方、生活に困難を抱える方、ひきこもり状態にある方等の必要を見出し、安心して語れる場を届けるための取り組みです。
社会の中で声を上げにくい立場にある人たちは、強い不安や無力感、自己否定感、対人不信といった心理的負担を抱えやすい状況にあります。こうした心の課題は外から見えにくく、本人も支援を求めづらいため、必要な医療や相談機関につながる機会を逃し、問題が深刻化することがあります。

Q2. 具体的な活動内容は何ですか?

A2. 能登半島被災地での、被災者の方々との関わりの中で、「支援が必要な人ほど声を上げにくい」ということを実感しました。
住まいや生活基盤の再建が優先される一方で、不安や喪失感、孤立感を抱えながらも、「自分より大変な人がいる」「迷惑をかけたくない」と相談を控える方が少なくない印象です。助けが必要ないのではなく、助けを求めること自体が難しい人たちも多くいます。困難を抱える人を適切な支援に繋ぐためには、日頃からの連携と信頼関係の構築が不可欠であると強く感じています。

Q3.具体的な活動内容は何ですか?

A3. 専門家による以下の活動を行っています。
・能登半島地震被災者への心理相談、傾聴訪問、集会所での講座開催
・精神保健やこころの問題に関するセミナー開催(外部講師および内部スタッフ講師による当事者および支援者向けセミナー)
・個人カウンセリング
・地域の生活困窮者や孤立防止のためのアウトリーチ、居場所支援
・心の支援に関する研究活動 など

Q4. これまでに印象に残っている実績や出来事は何ですか?

A4. 被災地では、心理士としての専門性を活かした個別相談も継続して実施しており、「今まで誰にも話せなかったことを話せた」
「こころが軽くなった」「自分に自信が持てるようになった」といった感想をいただいています。

災害を契機に生活不安や心理的ストレスが高まるなか、安心して思いを語れる相手がいないことは大きな負担となります。そうした状況にある方々が、抱えてきた思いや不安を言葉にし、心の重荷を少しでも下ろす機会となり、日常生活を取り戻す一助となれたのではないかと感じています。

Q5. 自分自身にどんな変化がありましたか?

A5. 支援者として、被災地では「待つ支援」では十分に届かないことを実感し、専門性を地域の文脈の中でどう活かすかを深く考えるように
関係機関との連携が不可欠であること、そして支援とは単に「助けること」ではなく、その方の力を引き出す営みであることをあらためて再認識しました。
被災地でのこころの支援は、個人の回復を支え、地域のつながりを再構築し、さらに支援のあり方そのものを深化させる三層の変化をもたらしていると感じています。

Q6. 今、特に力を入れていることは何ですか?

A6. 地域に根ざした継続的な支援の仕組みづくりです。
対面でのカウンセリングの提供に加え、関連団体と協力・連携しながら安心して立ち寄れるコミュニティスペースを運営することで、地域のつながりや社会参加へと自然に移行できる動線となることを目指しています。仙台の拠点からスタートし、いずれは他の地域でも取り組むモデルになればと思っています。

15年間を振り返って

東日本大震災から15年。
この間、OBJは災害支援から始まり、地域の孤立や生活困窮、心のケアなど、さまざまな社会課題に向き合ってきました。その歩みは、現場で活動するスタッフやボランティア、そして活動を支えてくださる多くの支援者の方々によって支えられてきました。

被災地での出会いから始まったこの働きは、今では日本各地の地域社会へと広がっています。

これまで支えてくださった皆さまへの感謝を胸に、OBJはこれからも困難の中にいる人々に寄り添い、人と人が支え合う社会の実現を目指して歩み続けていきます。


引き続きご支援をよろしくお願いいたします。

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