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【米国フロリダ州】ハリケーン被災者が取り戻した希望と家

2022年1月11日 現地レポート ローリン・ヴィッカーズ

ベトナム戦争退役軍人のビリー・ロックさんと妻のマーサは、自宅が廃墟になる日がくるなど想像したこともありませんでした。けれども2018年10月にハリケーン「マイケル」がフロリダ州のメキシコ湾岸を襲い、想像を絶することが突然現実となってしまったのです。

ハリケーンが上陸したとき、高齢のビリーとマーサは近所の人たちと一緒に通りの向かい側の建物に避難していました。窓の外の様子をうかがっていると、自宅のまわりの木が次々に倒れていくのが見えて、ぞっとしたといいます。「雨は激しく、ときどき通りの向こう側が見えなくなるほどでした」とビリーは言います。

ハリケーンが去ると、胸が張り裂けそうな光景が広がっていました。家はボロボロになっていて、窓ガラスはなく、屋根の一部もなくなっていました。水に濡れた壁からは、すぐにカビが生えてきました。

自宅に足を踏み入れた老夫婦は、その荒廃ぶりに絶望的な気持ちになったといいます。大切にしていた自宅をもとの状態に戻すためにはたいへんな労力が必要で、自分たちにはもうそんな力はないことを思い知らされたからです。すべての希望が失われたように思われました。

2人は友人たちの助けを借りて、なんとか屋根を修理しました。すると今度は、屋根の下の部分がだめになってきました。ハリケーンで水浸しになったせいです。カビが広がり、害虫が発生した家は、老夫婦が暮らすには健康に悪く、危険でした。

オペレーション・ブレッシングがビリーとマーサに初めて会ったのは、ハリケーンの直後に支援のために現地入りしたときでした。多くの住民と同様、2人は温かい食事と、きれいな水と、片付けのための道具と、温かいシャワーを必要としていました。

オペレーション・ブレッシングは、災害が去った後も長期にわたって被災者の支援を続けています。ビリーとマーサが自宅を再建するための支援を切実に必要としていることがわかったので、皆様からの愛を2人に届けることにしました。老夫婦があきらめていた夢が、皆様のおかげで叶ったのです。

オペレーション・ブレッシングの支援者は、ホーム・デポ財団や物資を提供してくださったその他の組織と協力して、ビリーとマーサに奇跡を起こすお手伝いをしました。家の修理には数週間かかったので、夫妻にはその間、オペレーション・ブレッシングのトレーラーに滞在してもらいました。このトレーラーは、私たちの災害救援チームの移動式司令室として使用されるものです。夫妻の家は骨組みまで解体され、皆さんの愛によって再建されました。

スタッフは新しい天井と壁を作り、電気器具を取り付けました。床を張り替え、ハリケーンで傷んだ家具の代わりに新しい家具を入れました。2人の家は完全に修復されました。友である皆様のおかげです。

「この気持ちを表す言葉が見つかりません」とビリーは言います。「ありがとうでは足りません」。

皆様の気持ちが、1つの家族を廃墟の中から立ち上がらせてくれました。ビリーとマーサのために再建された家は、皆様の愛と思いやりが、ハリケーンのような大災害からの復興の後押しとなることを物語っています。

■災害支援基金

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