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もう一度、東北で漁業を

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2011年3月の東日本大震災では、数千隻の小型漁船が津波で失われました。オペレーション・ブレッシングはすぐに新しい漁船を入手して寄贈しようとしましたが、日本国内の造船所は政府の注文に対応するのに手いっぱいで、納品には2年かかると言われました。そこで,日本国中から状態のよい中古漁船と船外機を探し、できるだけ多く購入しました。これで40隻は入手できましたが、まだまだ多くの漁船が必要でした。

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私たちは、アメリカで新しい漁船を造ることにしました。私は、メーン州に住む小型漁船の船大工に設計を依頼し、彼は喜んでこの仕事を引き受けてくれました。彼と私はオペレーション・ブレッシング・ジャパン(OBJ)のチームと協力し、2つの漁業共同組合の責任者とともに、漁にもカキやワカメの養殖にも使いやすい小型漁船の船体を設計しました。この漁船は、船上で立ち上がっても安定なように船底がほぼ平らになっていて、逆向きにも動かしやすいように船尾に段が作ってあります。私たちはヤマハ発動機に20隻の小型漁船を注文し、コンテナ船で日本に運びました。

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新しい漁船は、東北の漁師の皆さんに大好評でした!その後、私たちはもう少し大きい漁船を中国で建造し、状態のよい中古漁船も見つけることができました。こうして、合計90隻の漁船と船外機とトラック何台分もの漁具を提供することができました。

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三浦さんは、メーン州で建造された小型漁船を贈られた幸運な漁師さんです。私は今日、三浦さんに会ってきましたが、彼は、自分の船は「港でいちばんラッキーな船」だと言っていました。今朝、彼とその仲間は、重量3.5~4.5kgのサケを110匹も水揚げしたのです。1kgあたり約750円なので、合計33万円以上も稼いだことになります。12月にサケのシーズンが終わったら、三浦さんは養殖ワカメの収穫に入るほか、初めてホタテの養殖にも挑戦する予定です。三浦さんは、私たちが支援する東北の漁師さんたちの象徴です。

私たちが三浦さんに漁の仕方を教える必要はありませんでした。彼には、父親や祖父から学んだ知識があるからです。けれども、皆さんのご支援があってはじめて、三浦さんは津波に奪われたものを取り戻すことができたのです。

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