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GOSPELとは

現在、「ゴスペル(GOSPEL)」は、一般的にはリズム&ブルースやソウルミュージックなどブラックミュージックと称される音楽のルーツサウンドとして、音楽のジャンルのなかの一つと認識されています。

日本では、映画「天使にラブソングを(Sister Act)」によってより身近なものとなり、シリーズ2作目の劇中で歌われた「オー・ハッピー・デイ」が、日本でのゴスペルブームの火付け役となり、音楽のジャンルとしての「ゴスペル(GOSPEL)」は、さらに身近なものとなりました。

しかし、この「ゴスペル(GOSPEL)」とは、本来「福音(ふくいん)」という意味であり、「God Spell=神の言葉」が語源とされています。
この「神の言葉」、また「神からの良い知らせ=グッドニュース」である「福音」や神の愛、そしてそれらに応答する喜びと感謝、希望を歌い、神を賛美するのが「ゴスペル(GOSPEL)」です。

17世紀の初めごろ、現在のアフリカ系アメリカ人の先祖となる人達が、アフリカから奴隷としてアメリカ大陸に連れてこられました。

彼ら独自の言語や宗教、そして自由も希望も、いっさい剥奪され、物のように扱われ、明日死ぬかもしれないという、とても過酷な毎日を過ごすなか、彼らは、魂の救いと解放を与えるゴスペル(福音)と出会い、神の存在を知り、神に賛美をささげるようになりました。
それが、ゴスペルミュージックの原型である「スピリチュアルズ(黒人霊歌)」であり、それこそが、まさしく「ゴスペル(GOSPEL)」です。

彼らは奴隷ですから、楽器など持つことなどゆるされるはずもなく、ハンドクラップやステップでリズムを刻み、自分たちの声でハーモニーを作り出し、まさに自分の体全体を楽器として用いて、神を賛美しました。

「ゴスペル」=「アカペラ」のイメージがあるのも、こういったところにあるかもしれません。

「ゴスペル(GOSPEL)」とは「神の言葉」や「福音」、また神への賛美であって、音楽の一ジャンルに止まるものではありません。

ロックであっても、ポップスであっても、またボサノバやジャズ、レゲエやヒップホップであっても、またまた演歌や、それこそ落語であっても、そこに神の言葉や神への賛美があるなら、それらはすべて「ゴスペル(GOSPEL)」になり得るのです。