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【協働パートナーの声】台風15号の被災地・静岡市で広がったクリスマス・ギビングの輪

孤独を感じている人々、孤立している人々へ、贈り物とともに会話をお届けし「つながる」きっかけをつくるクリスマス・ギビング・キャンペーン。このアクション昨年も12道府県に広がり、それぞれの地域・また被災地で、人と人とのあたたかなふれあいとつながりが生まれました。

このつながりの輪が広がった地域のひとつが、静岡県静岡市。2022年9月の台風15号で大きな被害を受けたこの街は、今も水害の爪痕が色濃く残り、家の修理や片付けが追い付けない住民の方も多くいます。

「まるで別世界に来たかのように、災害でズタズタにされてしまった故郷。
この街のために、自分ができることをしたい」

そんな思いに駆られて、今回クリスマス・ギビング・キャンペーンに参加してくださったのが、静岡城北キリスト教会の伏見さんです。
災害直後は、住み慣れた街の多くの家が浸水被害で傾いたりボロボロになっているのを見て、大きなショックを受けました。
馴染みある景色、当たり前の日常を、瞬く間に奪っていった台風。

「11年前に東日本大震災が起きたとき、『自分は何もできなかった』という悔しい思いがありました。
だから自分の地元のために、今度はできることをしたいと思ったんです。」

クリスマスギビング 静岡県清水市

傷ついた地元のために何かをしたい!と熱い思いを行動に移した伏見さん。

クリスマス・ギビング・キャンペーンに加わったきっかけを、そう振り返る伏見さん。
7年前から地域福祉推進センターの受付のボランティアを行っており、民生委員の人とも情報を共有しながら、特に見守りが必要な方、孤立しがちな高齢者のお宅を訪問し、クリスマスギフトを届けてくれました。

クリスマスギビング 静岡県清水区

被災地を駆け巡り、ギフトとともに多くのふれあいを届けました

「どのようにして声をかけたらいいのかわからなかったですし、拒否されたらどうしようといった不安はもちろんありました。
ですが、ほんの声かけひとつで、少し顔を見せるだけで、元気になってくれる人がいるならと戸を叩きました。
そうしたら、本当に多くの方が笑顔でプレゼントを受け取ってくれたんです。わざわざ来てくれてありがとうと、訪問を喜んでくださいました。
多くの方が高齢者で、頼れる身内も少なく、今回の災害で受けたつらさをグッとひとりで耐えておられました。

普段かかわらない人のもとへ出向くのは勇気が入ります。
声をかけにいって喜んでくれるのか、そもそもどんな言葉をかければいいのかは、行ってみないとわかりません。
そんなドキドキや戸惑いを抱えながらのクリスマス・ギビング・キャンペーンでしたが、一歩行動を起こしてみたら、つながれた人がたくさんいました。
今は参加してよかったと思っています。」

今回の取り組みをそう語ってくださった伏見さん。「あなたのことを覚えていますよ、ひとりではないですよ」と声をかけ続けることが、災害で傷ついた人々の心の癒しと回復に繋がっていきます。

長引いたコロナ禍の影響もあり、直接会って話す対面接触の機会が著しく減少し、いまや高齢者だけでなく若い世代にも孤立問題が深刻になってきました。
SDGs(持続可能な開発目標)の主な目的として掲げられている「誰一人として取り残さない」。
そんな世界の実現に向けて、オペレーション・ブレッシング・ジャパンは組織的に支援活動を行うNGOとして、これからも助けが届きにくい人々を探し出し、支援の手を差し伸べていきたいと考えています。

いざという時、機動力をもって迅速な支援活動ができるよう、ぜひ継続的なご支援もご検討ください。
そして一緒に、誰一人孤立させない支援活動を組み立てていきましょう!

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