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【東北 心のケア】金継ぎの陶器のように ~心的外傷後成長ワークショップ~

日本には割れた器を漆でつけ、さらに金や銀で装飾する
「金継ぎ」という伝統技法があります。
今回、私は心的外傷後成長をこの「金継ぎ」された器に例えてお話しさせていただきました。

【東北 心のケア】金継ぎの陶器のように ~心的外傷後成長ワークショップ~

宮城県登米市は
東日本大震災で大きな被災地となった三陸沿岸部から避難した方々を多く受け入れてきた経緯があり、直接的にも間接的にも震災と向き合ってきました。
また、少子高齢化が進む地域でもあり、住民自らできることで社会を支えていくという思いを持つ方々が多くおられます。

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「金継ぎ」の陶器のように ~PTG(心的外傷後成長)ワークショップ開催~

冬の寒さも一休みしたような好天日、12月21日の登米市で
オペレーション・ブレッシング・ジャパンは、米谷公民館を会場にPTG(心的外傷後成長)ワークショップを開催しました。

「金継ぎ」の陶器のように ~PTG(心的外傷後成長)ワークショップ開催~

「金継ぎ」の陶器のように ~PTG(心的外傷後成長)ワークショップ開催~

このワークショップは今年10月に開催した、ブルース・マクドナルド博士による「支援者のためのPTGレクチャー&ワークショップ」を再構成したものです。
これは私たちOBJの使命である「苦難の連鎖の中にいる人々の苦しみを和らげる」ために、被災地域でPTGについて継続的に学んでいくことを目的とし計画しました。

ワークショップに協力してくださった「傾聴の会 どうも♡♡どうも」の後藤さんは、地域の心の健康を保つ場として傾聴の会を定期開催しています。
今回はこの「傾聴の会 どうも♡♡どうも」の特別企画として場をご提供いただきました。

「金継ぎ」の陶器のように ~PTG(心的外傷後成長)ワークショップ開催~

「金継ぎ」の陶器のように ~PTG(心的外傷後成長)ワークショップ開催~

大きな災害、戦争などで受けた「心の外傷体験」は、「PTSD」という重い疾患に至る場合があります。

しかし、心的外傷は正しい理解とプロセスを通じることで、『人間的成長』につなげることができるということがわかっています。
「PTGの体験は誰に起き、またその結果、どんなことが起きるのか」、様々なケースを皆さんに知っていただきました。
理論的な研究の話だけではなく、私自身の身近な体験談も例に挙げました。
何度もうなづきながら、目を押さえ聴いている方もいました。

この後、PTGについて、参加者の皆さんの一人一人が感じた思いを言葉にして、グループ内で分かち合いました。
「10月のお話しもとてもよかったですが、身近なお話しが理解しやすかったです。」
「初めて参加しました。もっともっと皆さんに知ってほしいと思いました。」
「希望が見え、すがすがしく、また温かい話しとワークショップでした。」
「これからも他人のことを思いやる心を持ちながら一日を大切に生きていきたいです。」
「答えは一つじゃない。人それぞれの人生が答えを出す。ワークショップは良いトレーニング。今後も参加したい。」
という、参加くださった方々の声をいただきました。

「金継ぎ」の陶器のように ~PTG(心的外傷後成長)ワークショップ開催~

【東北 心のケア】金継ぎの陶器のように ~心的外傷後成長ワークショップ~

【東北 心のケア】金継ぎの陶器のように ~心的外傷後成長ワークショップ~

「金継ぎ」の陶器のように ~PTG(心的外傷後成長)ワークショップ開催~

金継ぎ陶器。
災害や戦争だけではなく、日常生活の中でも起こり得る心的外傷に打ちのめされ、一見壊れてしまったかにも思える人の心。
しかしその先には、「金継ぎ」され、新たに命を吹き込まれ、美しさ、強さを備えた姿に生まれ変わる可能性があります。
PTG(心的外傷後成長)ワークショップを通じて、悲しみだけで終わることのない希望を学べます。
このことを被災地周辺の方々が知ることで、しなやかでたくましい支援を生活の場から続けていくことができるのです。

オペレーション・ブレッシング・ジャパンは、被災地 東北の皆さんに、寄り添う支援を続けていきます。

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