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【福島】「当事者同士だから分かり合える」 第3回家族介護者交流会

南相馬 家族介護者交流会
2024年1月10日(水)

高齢化と核家族化が進む中、社会全体の課題となっているのが「介護問題」です。在宅で親や配偶者の介護に従事している方のなかには、介護に加え家事や育児、仕事などの負担が加わり、身体的・精神的に追い詰められてしまうケースが珍しくありません。
介護者が悩みや家庭の問題を抱えて孤立することなく、地域とつながりながら安心して生活していくために、南相馬市地域包括支援センターでは家族介護者交流会を定期開催しています。

今回は前回の10月に続き、南相馬市地域包括支援センターと連携のもと、当団体の復興コミュニティスペースで3回目となる「家族介護者交流会」を開催しました。
当日は12名の介護当事者の方々が参加し、コミュニティスペースのsoyocafeが提供するドリンクやお菓子を楽しみながら、当事者同士だからこそ話せる悩みや思いをシェアする時間がもたれました。

南相馬市地域包括支援センターでは、日々介護に奮闘している人々が、孤立することなく社会とのつながりを保てるよう、「家族介護者の交流の場」をつくり続けておられます。当事者同士の交流の場は、同じ立場で悩みを語り合える貴重な場であり、追い詰められて虐待してしまうといった深刻な事態になる前にSOSを発信する外部との接点にもなります。
「当事者の方々が悩みや思いを話し合える場をつくりながら、心身ともにリフレッシュできる機会を」
その目的を果たすため、当団体ではコミュニティスペースを開放し、手作りケーキやお好みのドリンクメニューを提供。
また、介護の現場でも活躍し、ご自身も介護経験のあるアロマセラピスト水谷祐子さんが加わり、アロマ施術×カフェ×当事者交流というつながりの場が実現しています。

南相馬 家族介護者交流会

南相馬 家族介護者交流会

交流会に参加された方の声


「ここで参加者の方と情報交換できるのが助かっています」
「ふだん介護にかかりきりなので、リフレッシュできるこの機会がとても楽しみなんです」
「お話したい人がいるので会いにきました。年代が違くても話題が合うので、気分転換したいときはこちらにお邪魔します」

介護や地域についての情報交換をしながら、お茶の時間やアロマ体験でリフレッシュされた皆さん。
この交流会を通じて顔見知りになり、定期的にカフェでいっしょにお茶をする仲間にも出会えたとお話してくださった方もいました。

地域包括支援センター担当者の方は、今回発生した令和6年能登半島地震を受けて、改めて在宅介護者のサポートの在り方を考えさせられるとお話されました。
「発災時、逃げ遅れや支援格差を防ぐためには、当事者の方の地域とのつながり、孤立の防止、困ったときに声をあげられる体制が欠かせません。
また日ごろから水害・地震などにどう備えていくか、日常のなかにどのようなリスクが隠れているかも、こうした場を通して防災意識を持ち語り合うきっかけにつなげていきたいと思います。」

同じ悩みや生きづらさを抱える人同士がつながり、支え合う、当事者主体の地域コミュニティづくりを、行政との地域連携のもと今後も進めてまいります。

第1回家族介護者交流会(2023年7月21日)リポートはこちら
第2回家族介護者交流会(2023年10月11日)リポートはこちら

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