オペレーション・ブレッシング・ジャパンは寄付金や物資を届ける支援活動を世界39ヶ国で行っている国際NGOです。Operation Blessing International (OBI)の日本での活動を担っています。

  • date : 2013.04.25
  • 活動地域 : リベリア

健康に生きるために必要なもの

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ほとんどの母親にとって、子供の世話でまんじりともせず夜を明かすのは嬉しいことではありません。けれどもサッタにとって、それは喜ぶべきことでした。娘たちが生きているからこそ、世話をすることができるのですから。彼女の2人の娘たちは、重症のマラリアで生死の境をさまよっていました。

しばらく前、幼い娘たちが最初にマラリアと診断されたとき、サッタはなけなしのお金をはたいて薬を買いました。まもなく薬はなくなりましたが、彼女にはもう薬を買い足すお金はありませんでした。そこで、地元でマラリアによく効くとされている薬草を探してきて子供たちに飲ませましたが、4歳のルーシーと2歳のファンタの容態はだんだん悪くなっていきました。

オペレーション・ブレッシングが彼らの村で無料診療所を開き、サッタが娘たちを連れてきたとき、姉妹はひどく衰弱していました。特にルーシーは高熱があり、肝臓と脾臓が肥大していて、緊急輸血が必要な状態でした。OBIのトニー・シシは、「ルーシーのマラリアの病状は、リベリアでは最も重いとされている4+でした」と言います。「治療を受けられなかったら、死亡するのは時間の問題でした」。

デディー・スミス医師は、すぐに事態の深刻さに気づき、ルーシーとファンタを大きい病院に連れていきました。少女たちは病院で輸血や投薬を受け、やがて、いつもの快活さとおしゃべりを取り戻しました。

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「神様が私たちを、ちょうどよい時期に、よい場所に導いてくださったのです」とシシは言います。けれども、一家の生活を変える贈り物は、それだけではありませんでした。

ルーシーのマラリアが重症化した原因を調べていたOBIのチームは、彼らが住んでいる粗末な家が倒壊寸前であることを知りました。彼らの家の屋根は未完成のままで、泥壁は雨が降ったら崩れるようなありさまでした。夜間に少女たちが有害な蚊に食われるのを防ぐことができなかったのです。

サッタとその母親のサオウには、家を修理するお金がありませんでした。サオウは、以前は小さな衣料品店を持っていて、それなりの収入を得ていましたが、夫が病気になり、治療費がかさむようになったのです。結局、彼女は夫の治療のために全財産を使い果たしましたが、その命を救うことはできませんでした。

衣料品店を失ったサオウは、炭を焼いて売るようになりました。娘のサッタも、幼い子供たちを抱えながら、近所の家で掃除や洗濯などの雑用をして働きました。けれども、2人がどんなに一生懸命働いても、1日に1/3カップの米を買うのがやっとでした。

OBIのチームは、サッタが病院で子供たちに付き添っている間に、彼らの家をれんがとモルタルで建て直し、頑丈な屋根をふきました。室内には新しいベッドを入れ、子供たちがマラリアにかからないように蚊帳も取り付けました。

OBIは、サオウとサッタが市場で再び衣料品店を始めるための手配もしました。一家が生活を立て直して、健康に暮らせるようにするためです。

どうしてそこまでするのでしょうか? 「子供たちの病気を治療するだけでは、問題は解決しないからです」と、シシは言います。「一家の生活を立て直さなければ、子供たちはまたすぐ病気になり、貧しい母親と祖母は、彼女たちに治療を受けさせてやることができないでしょう。だから私たちは、新しい家を建て、収入源を持てるようにして、彼らが置かれている状況を根本的に変えることにしたのです」。

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(写真:退院して自宅に戻る車中で、OBIスタッフの隣で眠るサッタと娘たち)

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